あなたは「超高速取引」という言葉を聞いたことがありますか?
超高速取引とは、文字どおり1秒間に何千回も株の取引を行うことを言います。最近では、主に機関投資家やヘッジファンドがこの超高速取引を用いて取引を行なっています。
これだけ高速で取引ができるというのは、株取引においては大変有利なことです。
ただし、個人レベルでこの超高速取引を行おうとしても、それは無理なことです。それでは、個人投資家は超高速取引に勝てないのでしょうか??
答えを言うと、、、個人投資家でも超高速取引に勝つことができます。
そこで、この記事では超高速取引の基本と、それに打ち勝つ方法について解説していきます。
超高速取引の基本
超高速取引とは
超高速取引とは、自動売買ソフトを使用して高速で取引を行うことをいいます。
超高速取引を行なっているのは、主に機関投資家やヘッジファンドです。こういったプレーヤーは、スーパーコンピューターと専用通信回線を使用し、個人投資家では太刀打ちできないような超高速取引を行なっています。
どれぐらい高速かというと、1秒間に1,000回ほどの取引をします。
通常のネット回線と普通のパソコンしかない個人投資家では、とてもじゃないですが超高速取引に勝つことはできません。
売買タイミングをプログラミング
超高速取引を行う上では、事前にコンピュータに売買タイミングをプログラミングしておきます。
売買タイミングのプログラムは色々ありますが、例えば、企業の決算内容や各種経済指標などがあります。この内容が市場でプラスに捉えられれば買いを入れ、マイナスに捉えられるなら売りを入れます。
自動プログラムを組むため、例えば相場が下落を始めると、自動的に大量の売り注文を出してくれます。個人が相場の下落に気づいても、時すでに遅し。とてもじゃないですが、突発的な相場の変動には個人投資家では対応できません。
超高速取引は賛否両論
超高速取引をするにあたり、小口で大量に売買注文を出すことになります。市場での取引が活発になるため、市場の流動性を高めるという見方があります。
一方、超高速取引を行わない個人投資家との間に差が生まれるため、不公平であるというデメリットもあります。
ただし、超高速取引は市場の取引の6〜7割を占めているのが現状です。個人投資家は、超高速取引は真っ向勝負せず、違う土俵で戦った方が賢明でしょう。
個人投資家VS超高速取引。どうやったら勝てる?
そもそも勝負する土俵が違う
個人投資家と超高速取引では、そもそも取引する土俵が異なります。超高速取引は、1,000分の1秒というスピードで、わずかな値動きを利用して利益を積み上げていきます。
一方、個人投資家の取引は数時間から数ヶ月ほどになります。個人投資家の取引スタイルから見ると、超高速取引が狙うわずかな値動きは、誤差の範囲内でしかないのです。
このように、個人投資家と超高速取引では戦っている土俵が全く違うのです。ですから、個人投資家は超高速取引と勝負する必要はありませんし、勝負しようとしてはいけないのです。
コンピューターでは理解できない部分で戦う
超高速取引は、企業の決算内容や経済指標を分析して取引を行いますが、その企業で働いている人などの「質的」部分までは分析できません。
企業の成長は、単に数字の部分だけでは判断できず、経営者やその会社の企業理念によって大きく左右されます。
コンピュータではこういった部分を理解することができませんから、単に数字だけの分析に止めるのではなく、数字以外の部分にも焦点を当てることで、超高速取引とは違う土俵で勝負できます。
超高速取引のまとめ
超高速取引は、人間では到底かなわないスピードで取引を行なっています。
私たち個人投資家にできることは、この超高速取引と直接対決するのではなく、超高速取引が苦手とする土俵で戦うことです。
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