あなたは、「アロハコイン」という仮想通貨をご存知でしょうか?
「アロハコイン」とインターネットで調べると、「怪しい」「詐欺だ」といった検索結果がヒットしますので、「アロハコイン=怪しい投資」だと思う方も多いことでしょう。
ところが、アロハコインというのは、ハワイにある独立国家で基軸通貨として利用されている、列記とした法定通貨なのです。
この記事では、そんなアロハコインの真の姿と、必ず押さえておきたいポイント、仮想通貨としてのアロハコインの特徴について解説します。この記事を参考に、アロハコインに対する理解を深めていただければ幸いです。
なお、仮想通貨の基本について知りたい人は、「仮想通貨の投資方法を完全解説!億り人になるための全知識とは?」をご覧になってください。
(最終更新日:2019年8月10日)
アロハコインが詐欺ではない理由
アロハコインはハワイの基軸通貨
アロハコインとは、仮想通貨の一種で、ハワイにある独立主権国家「プウホヌア・オ・ワイマナロ・ビレッジ(ネイション・オブ・ハワイ、通称『ランド・オブ・アロハ』)」で採用されている基軸通貨です。
本来は仮想通貨であるアロハコインが、ハワイでは円やドルと同じように法定通貨として使用されているのです。
アロハコインは国家の基軸通貨として発行されている世界初の仮想通貨なのです。
ただ、ここで疑問に思うのが、「ハワイってアメリカの州の一つじゃないの??」「ランド・オブ・アロハなんて国、聞いたことがない」ということでしょう。
ですので、ここからはアロハコインについての理解を深めるために、ハワイにある独立主権国家ランド・オブ・アロハについて解説していきます。
独立国家ランド・オブ・アロハとは
独立国家ランド・オブ・アロハは、正式名称が「プウホヌア・オ・ ワイマナロ・ビレッジ(ネイション・オブ・ハワイ)」と言い、ハワイのオアフ島に存在します。
歴史を見ていくと、ハワイはもともと一つの主権国家でしたが、19世紀終わりにアメリカに侵略され、アメリカの州の一部として組み込まれた歴史があります。
多くの侵略された国々がそうであるように、ハワイの原住民であったネイティヴハワイアンは、アメリカに土地や仕事を奪われ、さらには言葉までもが奪われました。一部では、原住民に対する差別も存在したと言います。
当然、ハワイアンの中には抗議活動する人もいて、1987年にはハワイアン300名がアメリカによる差別と迫害に反対して抗議を行い、50人もの逮捕者が出る事態も発生しています。
ハワイに観光やリゾートのイメージを持たれる方も多いと思いますが、ハワイにはこのような歴史的背景が存在するのです。
ところで、ハワイアンによる独立運動は長い間続けられてきており、アメリカがハワイ王国を侵略してから100年が経った1993年には、ついにクリントン大統領がハワイ王国侵略謝罪法案に署名しました。
この法案により、アメリカ合衆国によるハワイ王国転覆の謝罪が行われ、ハワイのオアフ島にあるワイマナロ地区の一部の土地がネイティヴハワイアンに返還されました。
【左:クリントン大統領宛ての意見書、右:ホワイトハウスのオフィシャルレター】
返還されたワイマナロ地区には自治権が認められ、ハワイに正式に独立主権国家が誕生することになりました。それが、ランド・オブ・アロハです。
なお、ランド・オブ・アロハがあるのは、オアフ島の南側、ワイマナロ地区と呼ばれる地区です。広さは55エーカーほどとなっています。
アロハコインは国連やアメリカで承認された法定通貨
独立したランド・オブ・アロハは、ハワイの復興と自立支援事業、それに世界平和のための世界共通通貨を目指し、2015年に「アロハコイン」という仮想通貨の発行を決めました。
実物のない仮想通貨が、一国家の基軸通貨になるのは前代未聞のことであり、アロハコインの誕生は世界初の試みといえます。
そして、2016年7月にはマイナー(※)向けにアロハコインのアルゴリズムが公開され、世界でも類を見ないこの仮想通貨に、数万人規模のマイナーが殺到したといいます。
(※)マイナーとは、マイニングを行う者のことを言います。マイニングは、仮想通貨の取引記録を計算・記録し、その報酬として仮想通貨を手に入れる行為です。マイナーがいるおかげで、私たちは仮想通貨の取引をすることができるのです。
なお、マイニングについてもっと知りたい方は、「仮想通貨のマイニングの仕組みを理解しよう!PoWとPoSの違いは?」にて詳しく解説しています。
また、2017年には、ニューヨークで行われた国連の第16回「先住民問題に関する常設フォーラム(UNPFII)」にランド・オブ・アロハのナンバー2であるブランドン・マカアワアワ氏が出席し、国連議会にて正式にアロハコインの存在を発表しました。
アロハコインは、国連でもその存在が認められている正式な通貨なのです。
このように、アロハコインは独立した国家であるランド・オブ・アロハの基軸通貨であり、その存在は国連でも広く認められているのです。
【アロハコインのポイント】
・アロハコインは、アメリカ政府がその存在を認めた独立国家ランド・オブ・アロハにて基軸通貨として使用されている
・アロハコインの存在は、国連やアメリカ政府によって認められている
・仮想通貨が国家の法定通貨として利用されるのは前代未聞
アロハコインの基本情報とマイニングについて
ここからは、アロハコインの基本情報とマイニング方法について解説していきます。
なお、仮想通貨のマイニングについて知りたい方は、「仮想通貨のマイニングの仕組みを理解しよう!PoWとPoSの違いは?」も参考にしてください。
アロハコインの基本情報
アロハコインは、「ブロックチェーンとは?簡単に仕組みを解説!」でも解説しているブロックチェーン技術を採用しており、安全・確実に取引できるようになっています。
基本情報は以下のようになります。
アロハコインの主な特徴として、その決済スピードの速さがあります。ビットコインの送金時間がおよそ10分なのに対して、アロハコインはその4分の1の2.5分で送金が完了します。
また、アロハコインは総発行枚数も決まっているため、インフレが起きにくいという特徴もあります。長期的に価値が安定するといえます。
アロハコインは通貨としての性能をきちんと備えていますが、あとは現実世界でどれぐらい受け入れられるかが重要となってきます。
せっかく通貨を発行しても、それが誰にも使われなかったら、その価値はいつまで経っても上がりません。今後の開発やマーケティングに期待したいところです。
参照:Alohacoin
PoWとPoSを併用
仮想通貨は、「仮想通貨のマイニングの仕組みを理解しよう!PoWとPoSの違いは?」でも詳しく解説している通り、マイナーがコンピューターを使って取引の記録作業を行い、記録に成功すると報酬として仮想通貨がもらえる仕組みとなっています。
アロハコインでもそれは同様で、マイニングを行うとアロハコインが報酬として受け取れます。
マイニングの方法として、アロハコインではPoW(Proof-of-work)とPoS(Proof-of-Stake)の両方の仕組みを採用しています。
PoWとは、取引記録を計算する際、最も早く解を求めたマイナーに報酬を支払う仕組みです。PoWでは、より多くのコンピューターリソースを持っている者だけが報酬を得られます。
一方、PoSは、保有している通貨の量に応じで報酬の配分を決定する仕組みです。つまり、PoWのように、単純に高性能なコンピューターを持っていればいいというわけではないのです。
PoWとPoSの両方の仕組みを組み合わせることにより、アロハコインはより安全・低コストに取引できるようになっています。
参考:「仮想通貨のマイニングの仕組みを理解しよう!PoWとPoSの違いは?」
アロハコインが使えるところ
アロハコインの取り扱い店舗は、日本語公式ホームページ上にはまだ掲載されていませんが、日本でおよそ1,000店舗、ハワイでは200店舗程度あるようです。
今後さらに利用店舗が拡大する予定ですので、利便性はますます高まるでしょう。
アロハコインの入手方法
ここまでアロハコインの基本情報について解説してきました。それでは、実際にアロハコインに投資したいと思ったら、どうすればいいのでしょうか?
ここからは、アロハコインの入手方法を解説します。
取引所REBGLOEXで入手する
アロハコインを入手する一番手っ取り早い方法が、アロハコインに唯一対応する仮想通貨取引所REBGLOEXにて手に入れる方法です。
ただし、REBGLOEXではビットコインからアロハコインへの両替のみが可能で、アロハコインからビットコインへの両替はできないようになっています。
レートはまだ取引量が少ないため固定レートではありますが、今ならアロハコイン1枚を3,000円ほどで両替することができます。
今後、他の取引所に上場して取引量が増えれば、ゆくゆくは変動相場制に移行することでしょう。
参照:REBGLOEX
マイニングに参加する
アロハコインを入手したいなら、マイニングに参加してもいいでしょう。アロハコインの公式サイトより専用アプリをダウンロードし、マイニングに参加します。
なお、以前はマイナーが少なかったためマイニングの難易度が低かったのですが、最近は難易度が上がってマイニングがやりづらくなったようです。
また、一部ではアロハコインのマイニングを謳ったサービスもあるようですが、本当にマイニングを行なっているのか、実際にマイニングファームを見学した方が良いでしょう。
仮想通貨のマイニング詐欺やネットワークビジネスなどもあるようですので、要注意です。
参照:Alohacoin
ICOに参加する
今後アロハコインはICOを行う予定です。
ICOの際にアロハコインを購入できれば、上場後に売り抜けて利益を上げられるかもしれません。
ただ、後述する通り、現状アロハコインのICO情報は未知数のところが多いため、少し時間がかかるかもしれません。
アロハコインの今後について
2018年にICOを予定
2018年1月1日、アロハコインのホワイトペーパー(※)が発表されました。
(※)ホワイトペーパーとは、その仮想通貨がどのような通貨で、今後どのよう方向で開発を進めていくのかをまとめた書面です。
ホワイトペーパーを読むことで、その通貨の将来性を占うことができます。
ホワイトペーパーによると、アロハコインは以下のスケジュールで開発を進めていく予定です。
・2018年1月17日・・・ICO
1コインあたり100ドル、合計300万枚のコインが発行される予定です。
・2018年4月1日・・・新規上場
取引所については、今後発表される予定です。
・2018年12月31日・・・決済システムリリース
アロハコインを使った企業間決済システムがリリースされる予定です。
このように、アロコインは2018年に大きく飛躍することが予想されていましたが、上記の試みが行われたのかは、正直情報不足で確認できませんでした。
また、アロハコインは今後イーサリアムベースになるという話もありますので、現状、未知数なところが多くあります。
アロハコインは詐欺通貨ではありませんが、とりあえずは投資を控えておくのが無難だと思います。
アロハコインのまとめ
今回は、仮想通貨アロハコインについて解説してきました。
アロハコインの発行で集まった資金は、ランド・オブ・アロハの復興だけでなく、世界規模での環境保護・平和活動に使用される予定です。
なお、アロハコインは取引レートがまだ固定されたままですが、今後ICOが行なわれれば、変動レートになって価格が値上がりする可能性が考えられます。まだ価格の安い今のうちから仕込んでおいても、面白いかもしれません。
また、アロハコインに投資することで、ランド・オブ・アロハが大きく飛躍するのを手助けできる意義もあります。
アロハコインに興味を持った方は、ぜひランド・オブ・アロハについても調べてみてくださいね!
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