リップル(Ripple)は国際送金が抱える問題を解決するために開発されたプラットフォームで、そのリップルにて使用されるのがXRPと呼ばれる仮想通貨です。
リップルの特徴は、送金手数料が安く、また送金スピードも約4秒程度と高速なところです。
この特徴から、リップルは次世代の国際送金ネットワークとして世界中の金融機関から注目されています。
しかし、現状リップルは開発途中であるため、実需というよりかは投機的な側面から価格が変動する傾向にあります。
果たして、リップルの価格は今後どのように推移していくのでしょうか?
この記事では、リップルの過去の価格推移を確認し、今後のリップルの価格推移を分析していきます。
参考:「リップル(XRP)の今後を予想!リップルはどんな仮想通貨?」
リップルの価格推移を振り返ってみよう!
リップルは海外送金のプラットフォームとしての役割を持ちますが、一方で投資先としても注目されています。
他の仮想通貨と同じように、リップルの価格も投資目的から急騰や暴落を繰り返してきました。
上のチャートから分かる通り、リップルも2017年末から2018年頭にかけての仮想通貨の上昇ムードに乗り急騰しましたが、今ではその価格は低迷しています。
ここからは、リップルがたどってきた価格推移を時系列で解説していきます。
2014年冬:アースポート社とのパートナーシップ締結で高騰
まず最初に取り上げたいのが、2014年11月、リップル社と国際送金サービスを提供するアースポート社がパートナーシップを締結したことです。
このニュースを受けて、リップルの価格は高騰しました。
アースポート社は、世界各国の金融機関に国際送金サービスのインフラを提供しており、またクレジットカード大手のアメリカン・エキスプレス社とも関係があったため、期待感からリップルの価格が上昇したのです。
ところで、2017年11月にリップルとアメリカン・エキスプレスは業務提携を結び、2018年1月には、アメリカン・エキスプレスがリップルを利用した支払いを導入しました。
2017年5月:リップル社によるロックアップの発動
続けて注目したいのが、2017年5月に発表されたリップル社によるロックアップの実施です。
ロックアップとは、一定期間リップル社の保有する550億XRPの売却を制限することをいいます。
もともとリップル社は、発行上限数1,000億XRPのうち630億XRPものリップルを保有していました。総発行数の実に60%以上ものリップルを保有していたのです。
これだけのリップルを保有していると、リップル社が価格操作できてしまう恐れがあり、このような状況に批判の声が集まり、ロックアップの実施に至ったと考えられています。
ロックアップ作業は2017年12月に完了し、2018年から55ヶ月かけて段階的に解除される予定です。予定では毎月10億XRPが解放されるとのことです。
ロックアップの実施により市場に安心感が走りリップルの価格は上昇、その後価格が調整され、2017年の年末まで一定価格で推移する相場となりました。
2017年末:仮想通貨市場全体が右肩上がりで上昇
2017年末にかけて、リップルの価格は仮想通貨ブームの波に乗って急激に上昇しました。
2017年11月頃のリップルの価格は20〜30円ほどで推移していましたが、12月に入ってから価格が急上昇し始め、翌年1月には350円を突破しています。
価格が10倍以上も高騰したのです。
2017年という年は、日本国内で仮想通貨取引所のCMが多数公開され始めた年です。
例えば、「ビットフライヤー」が国内取引所として初めてテレビCMを放送したり、「コインチェック」が出川哲郎さんを起用してCMを流したりなど、お茶の間に向けて仮想通貨が宣伝されました。
そして、ニッチな投資分野だった仮想通貨の知名度が上がり、年末のビットコイン価格の上昇につながったのです。
加えて、年末にかけて韓国勢が仮想通貨に大量の資金を入れたため、ビットコインだけでなく仮想通貨市場全体が高騰したのです。
2018年:リップルの価格は低迷
2017年末にかけて高騰したリップルの価格は、2018年1月上旬がピークとなり、その後一気に価格が下落しました。
この下落の原因は、様々なネガティブニュースが報道され、仮想通貨市場全体が下落ムードになったからです。
2018年1月、各国で仮想通貨に対する規制が入ったり、1月26日には国内大手取引所コインチェックから580億円相当のNEM(ネム)が流出する事件が起き、仮想通貨市場全体が暴落しました。
当然リップルも例外ではなく、仮想通貨市場の低迷を受けて価格が急降下しました。
以降、リップルの価格は低迷しています。
リップルの価格推移はどうなる?将来性を予測!
2018年はいまひとつさえないリップルですが、今後の価格推移はどのようなものになるのでしょうか?
ここからは、リップルの価格上昇要因を分析してみます。
参考:「リップル(XRP)の今後を予想!リップルはどんな仮想通貨?」
2018年中にxRapidを導入する予定
2018年10月、リップル社のCEOガーリングハウス氏がxRapidの商用リリースを発表しました。
xRapid(エックスラピッド)はリップル社が開発したプロダクトで、国際送金の際にリップル(XRP)を利用することで、金融機関同士の送金をより速く、より低コストにする技術です。
xRapidは、送金したい通貨を一旦XRPに変換して送金し、現通貨に替えて受け取るシステムです。
海外送金の際にXRPを間に挟むことで、瞬時に送金を完了させることができますし、リップル社によると、従来の海外送金よりも70%近くコストを削減できます。
非常に低コストで瞬時に送金できるため、新興国での普及が期待されています。
リップル社のCEOガーリングハイス氏は「2019年末までに数十の銀行がxRapidを使用する」と強気のコメントを発しています。
xRapidの導入第一号となったのは「Mercury FX」「Cuallix」「Catalyst Corporate Federal Credit Union(CCFCU)」の3つの企業です。
このうちMercury FXとCuallixは国際送金サービス提供業者で、メキシコへの国際送金にxRapidを採用しました。
CCFCUはアメリカの金融機関で約1,400もの信用組合に金融サービスを提供しています。
将来的にもっと多くの金融機関でxRapidが採用されるようになれば、リップル価格の上昇につながります。
参照:rippleTV
リップル建の取引所VCTRADEが開設
VCTRADEはSBIバーチャル・カレンシーズが2018年6月に開設した仮想通貨取引所で、リップルを主な仮想通貨として取り扱っています。
VCTRADEは大手企業であるSBIが開設しただけあって、対サイバー攻撃や盗難対策などセキュリティ対策がしっかりしており、取引手数料が安いのも特徴です。
特にセキュリティに関しては、国内第一の警備サービス企業セコムの子会社である「セコムトラストシステムズ」と提携するほど力を入れています。
SBIとリップルの結びつきは強く、今後のVCTRADEの動向次第では、リップルの価格は高騰するものと考えられます。
参照:VCTRADE
リップルの価格推移のまとめ
リップルは海外送金に強く、これからの伸びしろが期待できる仮想通貨です。
今後リップルを使った海外送金が本格的に普及すれば、リップルの価格はどんどん上がっていくと考えられます。
リップルを投資先の一つとして検討しても面白いでしょう。
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