あなたは個人向け国債というものをご存知でしょうか??個人向け国債は、その名の通り個人でも国債を買いやすいように工夫された国債のことです。実は、定期預金よりも金利が高いこともあります!
今回はそんな個人向け国債について、ご紹介したいと思います!
個人向け国債の基本
まずは個人向け国債の概要から説明したいと思います。
そもそも債券とは
個人向け国債の説明に入る前に「債券」について確認したいと思います。個人向け国債は、「債」という言葉から分かる通り債券の一種です。
債券は、国、地方公共団体、企業などが広く一般の投資家から資金を調達するために発行するものです。債券ではあらかじめ利率や満期日などが決められて発行されます。そのため、定期的に利率分の利子を受け取ったり、満期を迎えると額面金額を受け取ることができます。債券は満期日に額面金額が返金されることが保証されていますので、株式などと比べて安全性の高い金融商品です。
債券の種類
債券には、その発行体によって国債、地方債、社債などがあります。社債の場合、企業が倒産すれば元本と利息の保証はないため、国債よりも利率が高い傾向にあります。国債は、国が発行する債券ですので、基本的に元本と利息が支払われないことはなく、最も安全性の高い投資商品といえます。
個人向け国債とは
個人向け国債は、日本国が発行する国債のうちの一つです。個人向け国債は、少額から簡単に始めることができることから、定期預金の代用として活用することが期待できます。詳細については次項で詳細に説明します。
個人向け国債の特徴
ここからは、個人向け国債の細かい特徴について順にご説明します。
個人向け国債の種類
個人向け国債には3種類あります。それぞれ特徴がありますので、自分にあった商品を選ぶようにしましょう。一つ一つご紹介していきます。
変動10年
半年ごとに適用利率が変わる変動金利型の個人向け国債です。期間は10年です。変動金利のため、仮に市場金利が上昇した場合、国債の金利もそれに応じて上昇することになります。一方で、最低金利も保証されているため、金利が0.05%を割り込むことはありません。
固定5年
発行時に設定された利率が満期まで変わらない固定金利型の個人向け国債です。期間は5年間です。固定金利のため、これから金利が下がると予測される場合、有利となります。また、設定される金利にも最低金利が保証されており、金利が0.05%を割り込むことはありません。
固定3年
固定5年と内容は同じですが、期間が3年間となっています。
購入時期
個人向け国債は、毎月募集が行われています。募集のタイミングで個人向け国債を申し込めば、翌月に購入することができます。毎月発行されるというのは、とても使い勝手が良く嬉しいですよね。発行スケジュールは、財務省の個人向け国債のサイトを確認すると掲載されています。
購入方法
個人向け国債はペーパーレス化されているため、口座上の記録によって管理されています。したがって、個人向け国債を購入する際には、金融機関で個人向け国債専用の口座を新規で開設する必要があります。
ちなみに、個人向け国債を取り扱っている金融機関を調べる際には、財務省の個人向け国債のサイトを確認します。
個人向け国債のメリット
元本割れなしで安心
個人向け国債は国債ですので、国が破綻しない限りは元本割れすることがありません。また、仮に口座を持っている金融機関が破綻した場合でも、国債の元本や利子は保護されるため安心です。定期預金も元本割れしないことには違いありませんが、1,000万を超える部分については預金保険制度の対象外となりますので、注意が必要です。
1万円単位で購入できる
個人向け国債は、1万円単位で購入できますので、少額からでも投資できるメリットがあります。この点は、他の株式投資などにはないメリットと言えるでしょう。また、未成年でも親の同意があれば購入することができます。
最低金利0.05%が保証
個人向け国債では、3種類全ての商品で最低金利が保証されています。そのため、マイナス金利になって利率がマイナスになっても、必ず0.05%の金利はもらえるようになっています。
個人向け国債は中途換金はできるの??
債券を購入する際に誰もが気にするのが、中途換金できるかでしょう。でも安心してください。個人向け国債では発行から1年経過すればいつでも換金することができるのです。以下で詳細にご紹介したいと思います。
発行後1年で中途換金できる
すべての個人向け国債は、発行から1年経過すれば中途換金が可能です。金額が1万円以上であれば、部分的に解約することもできます。中途換金を申し入れた場合、中途換金を申し込まれた日を含め約4営業日後に支払われます。
また、仮に1年経過していなくても、一定の条件を満たせば特例で中途換金することができます。条件としては、大規模災害により被害を受けた場合、国債保有者が亡くなられた場合があります。なお、特例を受ける場合には、災害で被害にあったことを証明する書類や相続人たる地位を証明する書類などが必要です。
ただし、中途換金する場合、ペナルティーが掛かりますので、注意が必要です。詳細は次項で説明します。
換金時に2回分の利子が減額される
中途換金をした場合、換金日の直近2回分の利息に0.79685を乗じた金額が、元本と利息から差し引かれます。そのため、なるべくなら中途換金はしない方がいいでしょう。
まとめ
今回は、個人向け国債についてご紹介してきました。債券なのに1万円から投資できて、かつ1年経過すればいつでも換金できるのは嬉しいですよね。
個人向け国債に興味を持った方は、ぜひ少額でもいいので始めてみてください!