不動産所得・必要経費

知っておきたい!不動産の事業的規模で節税をしよう!

所有する不動産の規模が大きくなると、様々な税制上のメリットを享受できます。しかし、税金の話になると仕組みがなかなか複雑で、そのメリットについて理解している人があまりいないのが現状でしょう。

そこで今回は、不動産の規模が一定規模(事業的規模)以上になった場合に受けられる様々な特典について、具体的にご紹介します。適切に節税を行い、不動産投資を進めましょう。

事業的規模の基礎知識


不動産投資をある程度拡大すると、「事業的規模」と見なされるようになります。こちらでは、事業的規模の内容や、判断基準について解説していきます。

事業的規模の基準

所有する不動産が増え、規模が大きくなると、様々な税制上のメリットを受けられるようになります。税制上のメリットが受けられる不動産経営の規模の基準を「事業的規模」といいます。

事業的規模とみなされるには判別する基準があります。それは「5棟10室」という基準です。所有する収益不動産が次のいずれかにあてはまった場合には、事業的規模と見なされます。

・戸建住宅が5棟以上
・マンション・アパートなら10室以上

ちなみに、戸建て住宅1棟はマンション・アパートの2室、駐車場5台でマンション・アパートの1室と判断されます。

5棟10室はあくまで目安

5棟10室という基準はあくまで目安であり、家賃収入の規模によっては事業的規模と判断されることもあります。詳細については、最寄りの税務署に相談に行ってみましょう。

 

事業的規模の税制上のメリット


不動産投資が事業的規模になると、様々な税制上のメリットを享受できます。こちらで具体的に解説していきます。

65万円の青色申告特別控除

青色申告特別控除とは、家賃収入から経費を引いた不動産所得から、さらに65万円を控除できる制度です。これにより、不動産所得を圧縮することができ、節税することができます。

なお、事業的規模でない場合でも、最高10万円までの控除が可能です。

青色申告専従者給与の経費算入

自分の家族などが不動産経営に携わっている場合には、家族に支払った給料を経費として算入することができます。

ただし、子供に支払う場合には、年齢が15歳以上である必要があります。また、実際に不動産経営に携わっていないのに、給料を支払うことはできません。仕事内容や勤務時間に応じた、妥当な給料を支払うことが大切です。

給料を支払った場合には、「配偶者控除」や「扶養控除」の対象から外れます。したがって、給料の金額は配偶者控除及び扶養控除以上の金額にする必要があります。

回収できなかった家賃も経費計上できる

家賃が滞納して回収できなかった場合、それをその年の必要経費として計上することができます。

なお、事業的規模でない場合には、収入として計上した年度までさかのぼり、その所得がなかったものとして所得金額の計算をやり直すことができます。

地震や火災などの損失を全額経費計上できる

地震や火災などで建物に被害が発生した場合、その損失の全額を経費として計上することができます。さらに、その年の不動産所得から経費が差し引けない場合、他の黒字の所得から差し引くことができます。それでも差し引けない分については、以後3年間にわたって損失を繰り越すことができます。

事業的規模でない場合は、その年の不動産所得の金額までしか損失を計上できません。損失を繰り越すこともできません。

 

事業的規模の税制上のデメリット


不動産経営を事業的規模にするとメリットしかないように思えますが、やはりデメリットもあります。

事業税がかかる

不動産所得が事業的規模になると、各都道府県が課税する事業税の対象となることが大半です。ただし、事業税の課税対象は5棟10室という基準ではなく、各都道府県の判断に基づいて決められるため、注意が必要です。

事業税は以下のように計算します。

事業税=(青色申告特別控除をする前の所得 - 290万円 )× 5%

帳簿の作成が必要になる

事業的規模の不動産オーナーは、収入や費用などを帳簿に記帳し、貸借対照表や損益計算書などを作成する必要があります。そして、作成した帳簿は原則7年間の保管が義務付けられています。

 

事業的規模への手続き


こちらでは、不動産経営が事業的規模になった時の手続きの流れについて、解説していきます。

な、青色申告申請書を提出していない人は、青色申告する年の3月15日までに青色申告申請書を税務署に提出する必要があります。

基本的に手続きはいらない

おそらく多くの人が、不動産経営を始めたら青色申告をしていることでしょう。すでに青色申告を受けている場合には、事業的規模になっても特別な申請は必要ありません。

ただ、青色申告専従者給与を利用する場合には、申請書が必要となりますので、注意しましょう。

 

まとめ


不動産経営をしている人の目標は、不動産の規模を拡大することでしょう。不動産の規模を拡大すれば、多くの税制上のメリットを受けることができます。あなたも是非、不動産投資をどんどん拡大していきましょう!

 

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