貯金をしたいと思っても、思うようにできないものです。特に世帯持ちで夫婦が共働きだと、お金の流れを把握するだけでも一苦労だったりします。
しかし、いつまでも家計の収支の確認を怠ったり、貯金もせずに過ごすと老後の生活費などに困ることになります。
まずはお金の管理する習性と無駄な支出を削る方法を身につけ、将来の不安に備えましょう。
現状の家計の収支を把握しよう
まず、夫婦共働きの場合、収入自体は通常の世帯よりも多いはず。
普通に考えると、夫婦共働きの世帯の方が貯金がしやすいと考えられますが、夫婦共働き世帯でも貯金が難しいのが現状です。お金が貯まらない理由は、夫婦の収入から必要経費を差し引いた残りのお金については、各人の自由にしているためです。
お互いの金銭状況を知らず、相手が貯金をしているだろうと考えていたら、後でどちらも貯金をしていなかったことが発覚する家庭もあります。
そうしたミスマッチを防ぐため、家庭のある人は、一度すべての収支を棚卸ししてみましょう。奥さんときちんと話し合いをすることで、改めてお金の使い方を知る機会にもなります。
その時に大切なことは、いきなりお互いのお小遣いの部分に切り込まないことです。お小遣いというのは、お互いにストレスを発散するために使っているなど、何かしらの理由があるはずだからです。
まず最初は、夫婦で出している生活費の部分を見直すことから始めましょう。二人で出しているからと、生活費に少し余裕をもった家庭は多いもの。
節約ポイントも見つけ出しやすいのが、共働き世帯の特徴でもあります。
家計のポートフォリオを作ってみよう
家計の収支をチェックするときに気をつけたいのが、どのような収支が理想的であるかを明確にすることです。
まずは家賃の見直しから
支出の見直しで一番検討されるのが家賃ですが、都心部の家賃は割高となっています。健全な家計を維持するため、家賃の負担は手取りの30%まで、できれば25%までに抑えるべきだとされています。
ただ、交通の便などを考えて、家賃にお金をかけることもあるでしょう。そのため、家賃の目安は目安として考え、自分たちの家庭にはどのようなバランスが良いかをよく検討しましょう。
通信費や保険料を見直そう
家賃以外にも節約できるポイントはあります。
例えば、通信費や保険費用などは格安プランに乗り換えるだけで節約につながることもあります。スマホなどは、家族割などファミリーで使う場合にお得なサービスも多いので検討してみるのがおすすめです。
理想的な支出の割合を決めよう
生活費の中で、どの支出が何%の割合を占めるのが理想かを夫婦で検討し、それを現状の割合と比較することで節約ポイントが明確に意識できます。金額の多い少ないについては、理想の家計支出比率を出すことで、おおよその金額を算出することができます。
ただし、これはあくまでも理想の話なので、現状と照らし合わせつつ妥当な金額を算出することが本来の目的です。
生活費の節約ポイントが見えてきたら、次は夫婦それぞれのお小遣いの部分にも注目しましょう。飲み会や被服費などを見直すことでも節約効果は得られますが、ストレス発散など仕事への英気を養っている側面もありますので、費用を削減するのは慎重に行うべきです。
今すぐできる節約術
家計の現状を認識し、理想的な家計の状態も把握したら、次はいよいよ貯金に向けて節約を開始しましょう。
家計簿をつけよう
節約をする上で効果的な方法として、家計簿をつけることがおすすめです。家計簿をつけるだけでも、余計なものを買わないでおこうという意識が働き、無駄遣いを減らすことができます。
また、特売品を買うといった行動も、目に見える節約として有効です。賞味期限が近いお惣菜などおトクな商品もあふれています。
ただし、節約とはいえ割引品ばかりを買っていると、なんだか自分の価値を下げるようで辛く感じる人もいます。無理にお金ばかり節約すると仕事などにも影響が出てきますので、節約は無理のない範囲で行うと良いでしょう。
例えば夫婦共働きで、スーパーのセール品などをチェックする暇がないのなら、休日に郊外のお店でまとめ買いをするのも一つの手です。郊外の業務用スーパーやドラッグストアなどには目玉商品が多く、買い物に行く頻度自体が減るので、余計なモノを買うリスクを減らすことができます。
無料スポットを見つけよう
また、家族で無料で楽しめるスポットを探しておくことも効果的な節約方法の一つです。
子どもがいれば、休日にお出かけなどもしたくなることでしょう。教育のためと思えばある程度お金をかけたいと思うはずですが、小さい頃から子どもにお金をかけすぎると、将来の進学費用が用意できなくなってしまいますので、お金をかけずに楽しめる場所を見つけておくと、家計への負担が少なくて済みます。
無料のスポットとしては、近所の公園や児童館のほか、工場見学や科学イベントなどもいいでしょう。塾や大学などの教育機関に行って、専門的な知識をもった先生から学ぶのもおすすめです。
ずぼらな人でも貯金を続ける方法とは
ある程度の節約ができるようになれば、貯金はすぐ目の前です。もちろん、そのまま貯金をしても良いのですが、ただの貯金だと味気なく継続してやろうという気持ちが削がれるかもしれません。
大切なことは、楽しみながら貯金すること。楽しく貯金するためには、楽しく貯金できる仕組みを活用するのがおすすめです。
目標を紙に書いて貼っておく
例えば旅行や車などお金を貯める具体的な目的があるなら、「家族で〇〇万円貯まったらみんなでドライブに行く」といった具体的な目標を掲げてみましょう。
紙に書いて目立つところに貼っておき、「あと〇〇円!」といった残高を見えるようにすれば、遊び感覚でお金を貯めることができるでしょう。紙に書くのが面倒ならスマホのアプリなどで管理する方法もあります。
強制的にお金が貯まる仕組みを作る
自分でなかなか貯金ができない、あればあるだけ使ってしまうというなら財形貯蓄などの制度を使ってみると良いでしょう。強制的に給与から天引きされて貯蓄に回るので、手元に入ってきたお金だけで生活するようになります。
また、貯金分は別口座に分けて管理するなど、手の届かないようにする方法をとれば、貯金ができない問題を解決できるはずです。
NISAなどの制度を活用する
さらに、老後資金や教育資金といった将来に備えた費用については、つみたてNISAやジュニアNISAといった制度を使って資産運用しておくのも良いでしょう。長期的な視点でお金を使わないようにする上でも、単なる貯金ではなく投資に回すという手段は有効です。
元本保証はありませんが、つみたてNISAであれば長期間に渡って資金を積み立てることが可能です。「つみたてNISA(積立NISA)のメリットとは?基本をやさしく解説」でも解説している通り、つみたてNISAは厳選された投資信託への投資です。
ジュニアNISAは「ジュニアNISAはメリットばかりじゃない?4つのデメリットに注意!」のように子どもの名義で資産運用が可能で、18歳になったときに運用益ともども引き出せるようになっています。
つみたてNISAは年間40万円、ジュニアNISAは年間80万円が上限ですが、上限まで資金を投じなければいけないわけではありません。できる範囲で資産運用にお金を回すこともお金に手をつけない方法の一つとして検討してみてはいかがでしょうか。
家計のやりくりで貯金する方法のまとめ
収入から支出を差し引き、残ったお金を貯金や資産運用に回すことができます。その構造はとてもシンプル。
まずは収支の把握からはじめ、もしも赤字が続いているようなら、貯蓄よりも先に家計改善が先決です。
家計改善といっても、難しいことはありません。単にお金の流れを意識するだけで、あとは楽しく貯金する仕組みを作ればいいだけ。その一部を資産運用にお金を回すことで、お金を増やすことにもつながります。
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