ふるさと納税のおさらい〜
2008年に開始されたふるさと納税は、年々利用者数が増加し、高い人気を誇っています。
ふるさと納税の簡単な仕組みは、自分の好きな自治体にお金を寄付することで、その見返りとして自治体の特産物が受け取れ、かつ税金の控除を受けられることです。
総務省の発表によると、2008年に3.3万人だったふるさと納税の利用者は、2015年には130万人に拡大したとのことです。実に40倍も利用者が拡大しました。
ふるさと納税は、税収の減少に悩む地方自治体にとって、非常にありがたい制度です。寄付金を集めることができれば、税収を増やすことができるのです。
基本的には、その自治体の特産物が返礼品として提供されますが、中には金券や家電製品を用意する自治体も現れています。
より多くの寄付金を集めるため、各自治体は競い合うように魅力的な返礼品を用意しています。自治体同士で、寄付金獲得を巡って返礼品競争が起きているのが現状です。
このような行き過ぎた返礼品競争を是正するため、2017年4月に、総務省はふるさと納税の返礼品に関する通達を各自治体宛に出しました。
返礼品に関する通達で自治体は混乱
総務省が発表した通達の内容は、以下のようなものです。あくまで通達なので、自治体を規制するものではありませんが、実質的に遵守するように求める方針とのことです。
・返礼品の価格は、寄付金額の3割までに抑えること
・商品券など、金銭に近い返礼品は控えること
・家電や宝飾品などの資産性の高いものは控えること
この通達を受け、多くの自治体が返礼品の見直しを行いました。これに伴い、ふるさと納税の寄付金額が大幅に落ち込んだ自治体が続出しています。
例えば、2015年、2016年と受入金額が全国トップだった宮城県都城市は、寄付金に対する返礼品の金額を見直したところ、6月時点の申込額が前年の3割まで落ち込みました。
そのほかの自治体でも、返礼品の見直しを余儀なくされ、寄付金額の減少に頭を悩ませています。
何とか税収を増やしたい自治体としては、総務省の通達に対して戸惑いの声が上がっています。ふるさと納税の返礼品を巡る混乱は、根が深いといえます。
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