あなたは、不動産投資の入り口として、区分マンション投資というものをご存知でしょうか??
今日は、不動産投資初心者にも人気のある区分マンションについて、解説したいと思います。
区分マンション投資の基礎知識
まずは、区分マンション投資の基本的な内容について押さえましょう。
そもそも区分マンションとは??
区分マンションとは、分譲マンションの一室を所有する(区分所有)ことを言います。
分譲マンションでは、管理組合という自治組織を住民で組織し、その組織を通じて管理会社等がマンション全体の管理・運営します。
分譲マンションの所有者は、毎月管理費と修繕積立金をマンションに支払う必要があります。
管理費は、マンション全体の清掃や管理人の給料などの費用として徴収されます。
一方、修繕積立金は将来の大規模修繕(建物の塗装、屋上の防水工事等)に向けて、毎月少しずつ費用を積み立てたものです。
マンション一室を購入して人に賃貸する
区分マンション投資とは、区分所有しているマンション一室を、自分は住まずに他人に賃貸する投資手法のことです。
他人に賃貸することで、毎月家賃収入を得ることができ、その収入をマンションのローン支払いに充てたり、管理費や修繕積立金に充てることができます。
賃貸収入から各種費用(固都税、火災保険料、空室想定費)とローン支払いを引いたものが、マンション投資からの収益になります。
この収益がマイナスになるものは、投資としては不適格となります。
たまに毎月の収支がマイナスになっても、生命保険料の代わりになるから問題ないという業者がいますが、マンションを買うという「リスク」を負っている以上、収益がプラスにならないのは「投資」とは言えないでしょう。
仲介業者に言われるがままに物件を購入するのではなく、必ず自分で収支を計算するようにしましょう。
区分マンション投資のメリット
それでは、区分マンションに投資するメリットについて見ていきましょう。
投資金額が安い
区分マンション投資は、不動産の一棟モノ投資よりも初期投資が少なくて済みます。
例えばワンルームマンションの場合には、地域や年数にもよりますが、1000万円程で購入することが可能です。
一方、一棟モノ投資では建物をまるまる購入することになるのですから、投資金額が跳ね上がります。
中古のアパート一棟ではおよそ3000万円~、一棟マンションは1億~2億円はするでしょう。
つまり、区分マンションは一棟モノ投資よりも安い金額で投資を始めることができ、比較的ハードルが低いと言えます。
また、金額が安いということは銀行から融資を受ける金額も少なくて済むので、年収が低い人や勤務年数が少ない人も銀行の審査が通りやすくなると考えられます
流動性が高い
区分マンションは、一棟モノの不動産に比べ比較的売却が容易です。
区分マンションは、投資用や自宅用に多くの需要があるので、エリアが良ければ短期間で売却することができます。
あるデータによると、首都圏でマンションを売却した場合の平均売却期間は2.5か月ほどのようです。
管理に手間がかからない
区分マンションでは、マンション全体の管理はそのマンションの管理会社に任せ、賃貸の管理は賃貸管理会社に任せることができます。
また、入居者が一回入居すると、その間は賃貸募集をする必要がないため、非常に手離れがいいです。
これが一棟物件ですと部屋が複数あるため、ある部屋が入居しても、また別の部屋が退去するということがあり得ます。
ですので、区分マンション投資では、ほぼすべての管理業務を外注化できるメリットがあります。
区分マンション投資のデメリット
ここからは、区分マンション投資のデメリットについて見ていきます。
収益が少ない
区分マンション投資のデメリットは、何といっても収益が少ないことでしょう。
区分マンション投資では、毎月の収支の内でかなりのウェイトを管理費と修繕積立金が占めることになります。
そのため、家賃収入から各種費用とローン支払い額を引くと、ほとんど収益が上がらないかトントンになります。
一方、一棟物件の場合には部屋数が多いので、それだけ入ってくる収入も大きくなります。
そもそも投資額が大きいので、同じ利回りなだとしたらそれだけ入ってくる収入も多くなるのは当然でしょう。
空室時に収入がゼロになる
これは区分マンション投資投資の宿命ですが、部屋が一部屋しかないため、入居者が退去したら家賃収入がゼロになってしまいます。
退去した後にハウスクリーニングやリフォームをして、その後に入居者が実際に入居するまでは、結構な期間が掛かります(二カ月で早い方のようです)。
ですので、区分マンションを購入する場合には、退去したときも想定して収支を合わせるようにしましょう。
ちなみに、一棟物件の場合には部屋数が多いので、一室空室が出たからといって、即家賃収入がゼロになるということはありません。
家賃収入の白黒がはっきりしているのが区分マンション投資の特徴でしょう。
新築と中古、どちらが良いか
いざ区分マンションを購入しようとすると、新築と中古で購入を迷うことでしょう。
こちらでは、どちらを購入すべきか見ていきましょう。
新築は買わない方が良い
結論から言うと、新築マンションはお勧めできません。
なぜならば、物件価格が高く、各種費用と毎月のローン返済後の収支が「マイナス」になるからです。
なぜ物件価格が高いかというと、そもそも建物を建てる費用が掛かっているのと、広告宣伝費用、デベロッパー側の儲けが加算されているからです。
物件価格が高いということは、それだけ銀行から借りるローンの金額も大きくなり、結果として毎月の返済額も多くなってしまうのです。
毎月の収支がマイナスになってしまっては、投資をする意味がありません。
理由は、そもそも投資とは「リスク」を取った分、「プラス」のものを得るのが目的だからです。
よって、「リスク」があって「マイナス=損」になるのなら、そもそも投資をしない方が「リスク=ゼロ」で収入も「プラスマイナスゼロ」になりますから、得することになります。
新築は家賃の下落幅が大きい
実は新築というプレミアムは、最初の入居者だけに適用され、次に入居する人にとっては「中古」という認識になってしまいます。
よって、2人目の入居者については、中古での家賃相場が適用されることになります。
最初はわずかながら月々の収支がプラスになったとしても、次の入居のタイミングでマイナスになってしまっては、意味がありません。
結論、新築マンションに投資するぐらいなら、中古のマンションに投資したほうが良いでしょう。
区分マンション投資のまとめ
ここまで、区分マンション投資について説明していきました。
区分マンション投資のメリット、デメリットについて分かりましたでしょうか??
区分マンションは収益がとても少なく、わずかな出費で収支がマイナスになってしまうことも考えられます。
購入前には、空室なども想定してしっかりと収支計算をするようにしましょう。