不動産投資を始めようと考えている多くの人が、まずは区分マンション投資から始めようと考えているのではないでしょうか?
たしかに、区分マンションは一棟物件を買うよりも金額が掛からず、比較的ハードルが低いように思えます。
今回は、そんな区分マンション投資について、説明したいと思います。
区分マンション投資の基礎知識
まずは区分マンション投資の基本的な内容について押さえましょう!
マンションの一部屋を購入する
区分マンション投資とは、マンションの一室を購入し、それを賃貸に出してお金を得る投資手法です。
マンションの一室という言葉から分かる通り、アパートなどを一棟まるごと買うよりも、安い金額で投資を始めることができます。
毎月管理費と修繕積立金が掛かる
区分マンションを所有していると必ず発生する費用が、管理費と修繕積立金です。この費用は、区分マンションの「所有者」に対して掛かります。
管理費は、共用部の清掃、エレベーターのメンテナンス費用など、マンションを運営するうえで掛かる費用です。
修繕積立金とは、十数年おきに発生する大規模修繕のために、毎月少しずつお金を積み立てていくものです。
ちなみに、私が以前探していた物件を例にとると、管理費が13,000円、修繕積立金が2,000円ほどでした。
つまり、毎月15,000円ほどの費用が必ず掛かるということです。
区分マンション投資のメリット
今まで区分マンション投資の基本的な内容を見てきました。
ここからは、いよいよ区分マンション投資のメリットについて見ていきたいと思います。
小額から始めることができる
区分マンション投資のメリットとしては、一棟物件と比べて小額から投資できることです。
一棟物件の場合、3,000万円~1億円ほどの値段がします。投資初心者にとって、この値段はかなりハードルが高く感じると思います。
一方、区分マンションの場合、500万円ほどから投資を始めることができます。貯金をはたいて現金一括で購入することもできるぐらいです。
しかも、不動産投資の場合には銀行のローンを利用して物件を取得します。
一棟物件のローンを組もうと思っても、年収が300~500万円台の人にとっては、ローンを通すのはなかなか至難の業です。
一方、区分マンションの場合には、金額が比較的少額なため、銀行でローンを組める可能性が高くなります。
手間のかからなさ
区分マンションのメリットは、その手間のかからなさです。
一度入居者が入ると、少なくとも1~2年は出て行くことがないはずです。その間にあなたがすることは特になく、管理会社が全てやってくれます。
一方、一棟物件の場合は、例えば一つの建物に10部屋あるとすると、どれかしらの部屋が空室だったり、退去予定だったりして、頻繁に管理会社と打合せをして戦略を練る必要があります。
そういった意味では、区分マンションは手離れが良い投資と考えられます。
区分マンション投資のデメリット
ここまで区分マンションのメリットについて書いてきましたが、当然メリットがあるということはデメリットもあります。
0か100かの差が激しい
区分マンション投資では、1つの部屋しか所有していません。
よって、その部屋が空室になったら、一気に家賃収入がゼロになり、毎月の費用やローンを支払ったらマイナスになってしまいます。
今までプラスだったものが、いきなりマイナスになる危うさを持っています。
また、もしもその部屋で火災や事故が起きてしまった場合、その部屋はもう賃貸に出すことができなくなるでしょう。
そういう意味で、区分マンション投資では複数の部屋を所有することで、空室や事故時のリスクを分散することができます。
一方、一棟物件の場合には、そもそも部屋の数が複数ありますので、一部屋空室になったからといって、いきなり収支がマイナスになることはありません。
担保価値の低さ
区分マンションは、一つマンションを何人ものオーナーで分割して所有しているイメージですので、銀行が建物を評価する際に価値が低く見積もられます。
そのため、区分マンションの後に一棟物件にチャレンジしていきたいと考えている人は、しっかりと今後の戦略について練る必要があります。
一棟物件を買うために、区分マンションを手放す必要も出てくるでしょう。
区分マンション購入時のポイント
不動産投資の世界では、実に多くの人達があなたからお金を巻き上げようと考えています。
しっかりと以下のポイントを押さえ、だまされないようにしましょう。
必ず毎月の収支がプラスになる
これは投資全般に当てはまることですが、そもそも投資をする以上「リスク」を引き受けていることになりますから、その見返りは必ず「プラス」にならないといけません。
生命保険の代わりと言って、毎月の収支がマイナスの区分マンションを勧めてくる不動産業者がいますが、これには要注意です。
リスクを背負っている以上、今プラスの収入があるべきです。
さて、区分マンション投資の場合、毎月の家賃収入から
・管理費、修繕積立金
・ローンの支払い
・固定資産税(12分の1ずつ毎月計上)
を引いたものが「プラス」になる物件を買わなければいけません。「マイナス」になる物件は、買ってはいけません。
また、区分マンションの銀行ローンは、住宅ローンとは異なり区分マンション専用のローンを使うことになります。
よって、金利が住宅ローンと比べてかなり高くなりますので、注意が必要です。
立地、賃料水準、周辺環境等を精査する
区分マンションを購入する前に大切なのが立地です。
例えば、駅から遠かったり、ファミリーが多い地域なのに1Rマンションを買ってしまったら、入居付けに苦労します。
また、不動産業者の資料にある賃料水準が、周辺相場よりも高い場合もありますので注意が必要です。
区分マンション投資のまとめ
ここまで、区分マンション投資の初歩的な内容について見てきました。
区分マンション投資は、不動産投資の勉強をする意味では、やってみる価値があると思います。
ただし、不動産投資の世界では、不動産業者の意見に流されてしまって、満足のいかない物件を購入してしまうことも多くあります。
私も初期の段階では、危うく危険な物件を買いそうになりました。
ですので、不動産投資初心者の方は、すでに不動産投資を実践している方に、コンサル料を払ってでも教えを請う方が良いと思います。
いずれにしろ、不動産投資では「大金」を投資することになりますので、しっかりと勉強してから投資をすることが望ましいでしょう。