株主優待が欲しさに株式投資を始めようと考えている人も多くいることでしょう。でも、株主優待を手に入れるには株を購入する必要があり、躊躇してしまう人もいると思います。
ですが、もしも株主優待をタダで手に入れられたらどうでしょう??
誰だって欲しいですよね!
ということで、この記事では株主優待をお得に手に入れるための方法として「クロス取引」をご紹介したいと思います。あなたもクロス取引を利用して、お得に株主優待を手に入れちゃってください!
株主優待の基本
株主優待とは
株主優待とは、ある会社の株を持っていると受け取ることができる特典やサービスのことをいいます。企業によってもらえる特典やサービスが異なっており、株主優待を目的に株式投資を始める人も多くいます。
権利確定日がある
株主優待を受けるには、権利確定日に株を保有している必要があります。権利確定日の時点で株を保有していれば、仮にその日だけ株を持っていても、株主優待を受け取ることができます。
権利付き最終日が重要
株主優待を受けるには権利確定日に株を保有していることが条件ですが、そのためには権利確定日の3営業日前の「権利付き最終日」までに株を購入している必要があります。権利確定日に株を購入しても、優待を受けることができません。
企業が定める株数も大切
株主優待を受け取るには、企業が定める必要株数を保有する必要があります。ですので、株主優待目的で株を購入する場合には、必要株数も確認するようにしましょう。
株主優待をお得に手に入れるためには?
こちらでは、株主優待をお得に手に入れる方法についてご紹介します。
権利付き最終日に株を買い、次の日に売る
権利付き最終日に株を持って入れば株主優待を受けることができますから、その日に株を購入し、次の日に売却すれば、実質ゼロ円で株主優待をもらえそうですよね。しかし、実際はそうはなりません。なぜなら、みんながみんな同じことを考えているからです。つまり、権利付き最終日の次の日には、株価が下落するのが一般的なのです。理論上、株主優待の分だけ株価が下落するわけですから、タダで株主優待を受け取ることはできないのです。
株を買って信用取引で売る
それでは、どうすれば株主優待をお得に受け取れるのでしょうか??
その方法は、株を購入すると同時に信用取引で売るという方法です。こうすることで、手数料だけを負担するだけで無料で株主優待を受け取ることができます。詳細は次の章で説明していきます。
株主優待をお得に手に入れる方法
①購入希望の株に成行注文を出す
まずは、権利付き最終日の前日の取引終了時間~翌日の取引開始時間までの間に成行注文を出します。株式市場が閉まっている時間に注文を入れることで、信用売りと同じ株価で取引することができます
同じ銘柄に信用取引の売り注文を入れておく
次に、権利付き最終日の前日の取引終了時間~翌日の取引開始時間までの間に、信用取引の成行売り注文をいれます。こうすることで、現物株と同じ株価で注文することが可能となります。
権利付き最終日は1日株を保有しておく
権利付き最終日になったら、購入した株は1日保有しておきます。これで株主優待を獲得することができます。
権利落ち日に現渡しで決済する
権利付き最終日の翌営業日のことを権利落ち日といいます。権利落ち日になったら、手元にある株を証券会社に差し入れる(現渡し)ことで、信用売りで借りていた株を決済します。また、権利落ち日には株価が下落することが多いですが、「現物株の損失」と「信用売りの利益」が相殺されるため、株価下落による影響は無くなります。これで晴れて差額0円で株主優待を手に入れることができました。
クロス取引の注意点
株主優待がタダで手に入れられるクロス取引はお得で嬉しいですよね。しかし、クロス取引には落とし穴があります。こちらでは、クロス取引の注意点をご紹介したいと思います。
手数料がかかる
信用売りをする際には手数料がかかります。具体的には、売買手数料、証券会社から株を借りるため貸株料、そして配当調整金などの費用がかかります。株の売買による損失や利益はありませんので、これら手数料が、実質的に株主優待を受けるのに必要な費用となります。
逆日歩に注意
クロス取引を行う際には、逆日歩(ぎゃくひぶ)に注意する必要があります。逆日歩とは、信用売りが多すぎて証券会社の株が足りない時に、証券会社が機関投資家などから株を調達してくる際にかかる費用です。人気のある優待銘柄の場合、逆日歩を支払うことが多くなり、優待価値を大きく上回る逆日歩を支払うこともあります。逆日歩が発生するかどうかや、その費用は、事前に正確には分かりません。そのため、取引を行う場合には過去の逆日歩を調べるなどして対応することが必要です。
信用口座の開設が必要
クロス取引を行うには、通常の投資口座とは別に信用取引用の口座が必要です。ですので、クロス取引を行う前に信用口座を開設し、担保とする現金や有価証券をあらかじめ差し入れておく必要があります。
クロス取引できない銘柄もある
信用売りができない銘柄も存在しており、この場合はクロス取引が行えません。信用売りができるのは基本的に制度信用で賃貸銘柄となっている銘柄のみです。各証券会社で、信用売りができる銘柄を事前に確認しておきましょう。
配当がもらえない
クロス取引をする場合には、実質的には配当金をもらうことができません。たしかに現物株を購入するので配当金は受け取れますが、信用売りの際に証券会社に支払う配当調整金によって相殺され、手元に配当金は残らないのです。
まとめ
以上、クロス取引ついて簡単にご紹介してきました。クロス取引を使えば実質ゼロ円で株主優待が受けられますから、すごく嬉しいですよね。あなたも是非、挑戦してみてください!