高利回りが魅力のハイイールド債ファンドは、投資家の間で人気があります。
しかし、リターンが高いということは、リスクも高いということです。
この記事では、そんなハイイールド債ファンドについて解説していきます。
そもそもハイイールド債とは?
ハイイールド債ファンドの説明に入る前に、まずはハイイールド債という債券について解説したいと思います。
ハイイールド債とは
ハイイールド債は、文字通りハイ(高い)イールド(利回り)な債券のことをいいます。
ハイイールド債がなぜ高利回りかというと、それは発行体である国や企業の信用力が低いために、利率を高くして発行しないと買い手が現れないからです。
デフォルトになる確率が高いのですから、その分利率が高くならないと投資するメリットがないのです。
ハイイールド債の格付け
ハイイールド債は、長期格付けがBB格以下の債券のことをいいます。いわゆる「ジャンクポンド」と呼ばれているものです。
ジャンクポンドは投機的格付けとされ、そもそも投資適格ではない債券です。
リスクが高い分、それだけ利率も高く設定されているのです。
ハイイールド債ファンドの特徴
ここからは、ハイイールド債ファンドならではの特徴について解説していきます。
分散投資の効果が得られる
個人でハイイールド債に投資するのは、リスクが高すぎて適しません。
しかし、債券ファンドという形態で投資を行うことで、そのリスクを抑えることができます。
通常、一つの債券ファンドには数百にもわたる銘柄が組み込まれています。
そのため、そのうちの一つの債券がデフォルトしたとしても、ファンド全体への影響はほんのわずかとなります。
ファンドを通じて間接的に投資を行うことで、リスクを大幅に軽減することができるのです。
少額から投資できる
ファンドという形態だからこそ、少額の資金から投資を始めることが可能です。
ハイイールド債に個人で直接投資を行おうと思っても、資金の都合、なかなか難しいところがあるでしょう。
ハイイールド債ファンドの注意点
ハイイールド債ファンドの利回りは非常に魅力的です。しかし、それだけリスクが高くなるわけですから、注意が必要です。
ここからは、ハイイールド債ファンドに投資する際の注意点について、解説していきます。
債券の格付けを確認する
ハイイールド債ファンドに投資する際には、運用報告書などで運用先の債券の格付けを確認するようにしましょう。
もしも格付けの低い債券の割合が増えている場合には、注意が必要です。
債券価格に注意しておく
債券の価格と金利は反対の動きをする傾向にあります。
ハイイールド債の価格が上昇している時には、金利は下落します。
そのため、ハイイールド債の価格には常に目を光らせておく必要があります。
債券ファンドとして扱わない
投資をする際には、ハイイールド債ファンドを債券ファンドと考えるのはやめましょう。
というのも、そもそもハイイールド債そのものがハイリスク・ハイリターンな投資先のため、通常の債券ファンドのような安定した運用先とは考えられないからです。
どちらかと言えば、外国株式ファンドに近いものと考えるといいでしょう。
ハイイールド債ファンドのまとめ
今回はハイイールド債ファンドについて解説してきました。
ハイイールド債ファンドは、たしかに高利回りなのが魅力ですが、リスクの高さに注意する必要があります。
しっかりとハイイールド債ファンドの性質について理解し、堅実に投資を行いましょう。
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