投資信託を選ぶ際に悩むのが、投資信託の多さでしょう。現在、5,000本以上の投資信託が運用されています。
その中から投資信託を選ぶのはかなり難しいでしょう。
…でも、安心してください。
ここで挙げるポイントを押さえて投資信託を探すようにすれば、あなたにおすすめな投資信託を見つけることができます。
なお、投資信託の基本から学びたい人は、「投資信託はデメリットよりもメリットの方が大きいのはなぜ?」を参考にしてみてください。
(この記事は、過去に書かれた記事を2018年7月23日に加筆修正したものです。)
失敗しない投資信託の選び方
それでは早速、投資信託の選び方のポイントを挙げていきます。
目標を決めて運用対象を決める
投資信託を選ぶ前に大切なのが、自分の投資目標を決めることです。
近い将来に必ず必要な金額なのか、それとも老後のための資金なのか、これによって必要がとされる金額や運用の安全性も変わってきます。
例えば、3年後に使う予定の教育資金を、ハイリスクの投資信託で運用した場合、もしかしたら損失が出てしまうかもしれません。
そうしたら、教育資金が足りなくなり、非常に困ってしまいますね。
このように、何のために投資信託で運用するのかが決まれば、おのずと投資信託の運用対象が決まってきます。
運用対象というのは様々あります。
中でも中核となる投資信託として、「国内株式型」、「国内債券型」、「外国株式型」、「外国債券型」の4つを持つことがおすすめされます。
運用対象が定まったら、次は以下のような条件で投資信託を探します。
3年以上の運用成績を確認する
投資信託を検討する時には、まずはその運用成績を見ます。
その際、最低でも3年、できれば5年以上運用成績を確認します。
運用開始から3年経っていない投資信託では、実際に実力があるのか十分な判断材料がありませんので、切り捨てます。
似ているファンドやベンチマークと比較する
運用成績を見る際には運用対象が似ている、他のファンドや、ベンチマークそのものと比較するといいです。
運用対象が似ているファンドと運用成績を比較することで、そのファンドマネジャーの腕がわかります。
また、ベンチマークと比較することで、その投資信託がベンチマークより良い成績だったか、悪い成績だったかが分かります。
値動きの大きさを確認する
値動きの大きいファンドほど、長期的に高い収益を出せない可能性があります。
よって、投資信託の値動きの大きさを表す「標準偏差」を確認するようにします。
具体的には、標準偏差が小さく、リターンが大きい投資信託を選ぶのがベストです。
購入時手数料と信託報酬を比較する
投資信託においては、購入時手数料と信託報酬が二大コストと言われており、このコストをいかに低く抑えるかが大切です。
ちなみに購入時手数料というのは、投資信託を購入した際、投資家が販売会社に支払う費用です。
信託報酬というのは、投資信託の運用費用や運用会社への報酬のために支払う費用です。
一般的に、インデックスファンドよりもアクティブファンドの方が費用が高くなります。
ただし、同じ投資対象で運用する投資信託でも、その費用はかなり異なりますので、同じタイプの投資信託を比較して、少しでも費用が安い投資信託を選ぶようにしましょう。
ただし、ポイントとしては、購入時手数料がかからないノーロード型を買うようにしましょう。
純資産残高は30億円以上か確認する
純資産というのは、投資家が投資した資金の合計で、投資信託の規模を表します。
投資信託を安定に運用するためには、一定規模以上の資金が必要なのです。
規模が小さいと、多くの銘柄に資金を振り分けられず分散投資の効果が小さくなったり、ファンドに占める費用の割合が大きくなってきて、効率的な運用ができなくなります。
したがって、通常は純資産残高は30億円以上あった方がいいでしょう。
また、純資産残高が10億円を下回る場合には、投資信託の運用が途中で中止になることもありますので注意が必要です。
投資信託の運用期間を確認する
投資信託を選ぶ際には、残りの運用期間が長い投資信託を選ぶようにしましょう。
残りの運用期間が短いと、運用がおろそかになったり、そもそも長期保有目的の場合には、途中で打ち切られてしまいます。
よって、運用期間が無期限か、もしくはこの先も長い投資信託を選ぶことが望ましいでしょう。
売買回転率が低いか
売買回転率とは、投資信託を構成する株式や債券を売買する頻度を表す指標です。
売買回転率が高いと積極的にリスクを取りにいき、逆に低いとリスクを抑える傾向にあるといえます。
売買をするほど手数料がかかりますので、運用成績が悪化します。
したがって、売買回転率は低い方が望ましいでしょう。
ファンドマネージャーは経験豊富か
ファンドマネージャーが変わると、投資信託の運用方針が変わりますので、安定運用の観点からいうと、それは望ましくありません。
よって、運用経験年数はできれば5年以上欲しいところです。
投資信託の選び方のまとめ
ここまで、投資信託を選ぶポイントについて見てきました。
ここで挙げたポイントはどれも基本的なことですので、この条件を参考にして、あなたの理想的な投資信託を探してみてください。