あなたはターゲットイヤーファンドをご存知でしょうか??
このファンドは、投資家の年齢が若いうちにはリスクの高い資産を組み入れ、歳を取るにつれて徐々にリスクの低い資産に運用先が変更されていきます。
とても使い勝手が良さそうなファンドに思えますよね。
今回は、そんな使い勝手の良さが注目されている「ターゲットイヤーファンド」に焦点を当て、解説していきます。
ターゲットイヤーファンドとは??
まずはターゲットイヤーファンドの基本から見ていきましょう。非常に使い勝手のいいファンドというのが、お分かりいただけると思います。
ターゲットイヤーファンドとは
ターゲットイヤーファンドとは、安定運用を始める年(ターゲットイヤー)をあらかじめ決めておき、最初はリスクを取りながら運用を行い、ターゲットイヤーが近づくにつれ、徐々にリスクを減らして運用する投資信託です。
会社員がターゲットイヤーファンドを始める際は、退職する年をターゲットイヤーと決めて運用することが多いです。
年齢によって取れるリスクは変化する
ターゲットイヤーファンドは、年齢によって取れるリスクが変わることを考慮に入れたファンドです。
投資においては、年齢が上がるにつれ、リスクの高い資産での運用は避けることが望ましいとされています。
年齢が若いうちには、高いリスクを取っても、リカバリーする期間が十分にあるので問題ありませんが、歳を取るにつれ、損失が出た際にリカバリーするのが難しくなってくるからです。
ターゲットイヤーファンドのメリット
ライフプランに合わせた投資ができる
ターゲットイヤーファンドの一番のメリットが、自らのライフプランに基づいて投資が行えることです。
ターゲットイヤーを退職時に設定しておけば、理想的な投資スタイルを実現することができます。
リスクが取れる若いうちはリスクを取って高いリターンを狙っていき、退職してリスクが取りづらくなってからは、安定運用にシフトして確実なリターンを狙っていきます。
リバランスの手間がかからない
ターゲットイヤーファンドでは、資産配分の調整などはすべてファンド側で自動的に行ってくれますので、投資家はリバランスなどの手間をかけることなく、手軽に投資を行うことができます。
ターゲットイヤーファンドの注意点とデメリット
一見すると、ターゲットイヤーファンドはメリットばかりに思えますが、実は思わぬ落とし穴があります。
ここからは、そんなターゲットイヤーファンドの注意点とデメリットについて見ていきます。
自分で運用した方がいい
ターゲットイヤーファンドと名前はしっかりしていますが、蓋を開けてみると、時間の経過とともにリスクが低くなる普通のバランス型ファンドです。
しかも、中には信託報酬が1%を超えるものも多くあり、長期投資にはむしろ向いていないファンドであるといえます。
であるなら、自分で信託報酬の低いファンドを見つけ出して投資した方が、間違いなく効率的に運用できることでしょう。
定年後もリスクを取った運用が必要
日本人の平均年齢が伸びている現在、定年退職してからも相当長い余生を送ることになります。
ですから、本来は定年後もリスク性資産への投資を続けてお金を増やし続ける必要があるのです。
そのためには、ターゲットイヤーファンドではなく、通常のインデックスファンドで長期投資するのが理想的です。
年を取るにつれ、病気になったり、介護を受けるリスクも高くなってきますから、お金は多いに越したことはありません。
仮にお金が余るような事態が起きたら、子供の世代に資産を継承すればいいのです。
ターゲットイヤーファンドに投資していいのは、運用益が少なくても、それを補うだけの十分な資産を持っている富裕層だけです。
ターゲットイヤーファンドのまとめ
今回は、ターゲットイヤーファンドについて解説してきました。
ターゲットイヤーファンドは一見すると使い勝手が良さそうに見えますが、実際は信託報酬が割高なバランス型ファンドだということが分かります。
であるならば、信託報酬の安いインデックスファンドで長期投資をした方が、高い運用成果を狙っていくことができるでしょう。
ターゲットイヤーファンドには、よく注意しましょう。
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