不動産投資の勉強をしていると、不動産投資のメリットについてはよく聞きますが、デメリットについてはあまり触れられていませんよね。
そこで、今回はそんな不動産投資のリスクについて簡単にまとめてみました。
不動産投資のリスク
不動産投資にはたくさんのリスクがあります。しかし、その多くが投資家側で軽減することができるのです。
こちらでは不動産投資のリスクとその対応策について見ていきましょう。
借金をするリスク
不動産投資の中でいちばんのリスクが、借金をするリスクと言えるでしょう。
ほとんどの人が物件を購入する際に銀行から融資を受けますので、このリスクはほとんどの投資家に当てはまるでしょう。
多少の空室や家賃の滞納があっても、不動産投資が直接的に破綻するわけではありません。
むしろ、ローンの返済が滞ることが問題なのです。
よって、借金をコントロールすることが、不動産投資では不可欠です。
そのためには、月々の家賃収入に対するローンの支払い額を50%未満にすることが必要です。
この比率のことを返済比率と言います。
返済比率が十分に低ければ、多少の空室が出ても耐えることができます。
また、借金をしている場合には金利も大きな影響を及ぼします。
この場合も返済比率が十分に低ければ、金利上昇があってもローンの返済が滞ることはないでしょう。
今はゼロ金利政策で金利が非常に低く抑えられています。
しかし、金利というのはいずれ上昇するという認識を持ち、借金のリスクを最小限に抑えることが賢明です。
空室リスク
いくら利回りが高い物件を買っても、立地や設備が全然ダメで空室が発生するようでは、最悪ローンが支払えなくなって破綻することになるでしょう。
この空室リスクを抑えるには、「立地」と「物件」と「入居付け」の3つが大切になってきます。
1.立地
まず「立地」ですが、ご存知のように、日本ではすでに人口が減少する時代に入っています。
よって、下手に地方や郊外に不動産を購入してしまった場合、少ない入居者を競合物件と取り合いしなくてはなりません。
また、一度退去した場合、空室がなかなか埋まらないことも考えられます。
よって、物件を購入する前には、立地をしっかりと見極める必要があります。
2.物件
続けて「物件」です。
入居者から好まれる物件というのは、部屋のクオリティと家賃のバランスがいい物件です。
いくら部屋の内装がいい物件でも、あまりに家賃が高額では誰も入居しようとはしないでしょう。
一方、たとえ価格が安くても、駅から遠くて内装や外装がボロボロでは、入居者が見つからないでしょう。
ですので、部屋の内装の割に、手頃な家賃を設定できれば、入居者も自然と決まることになります。
まずは、自分の所有する物件の近隣の部屋の内装や設備を調べ、それに基づいて部屋の内装や設備を強化するようにしましょう。
ここで重要なのがコストパフォーマンスです。
リフォームと、その結果上昇すると見込まれる家賃を比較し、それに見合う部屋と家賃を設定することが大切です。
3.入居付け
最後に「入居付け」です。
入居付けをする賃貸管理会社の能力が高いと、空室を防ぐことができます。
物件選びには注意をしても、賃貸管理会社には特に注意を払わない投資家が多いです。
実は、不動産投資が成功するかどうかは、賃貸管理会社によって大きく左右されます。
実は、賃貸管理会社によって、入居付け能力に差があるのです。
ここからは、どうすれば入居付け能力の高い賃貸管理会社を見つけれられるか見ていきたいと思います。
①入居率の公開状況を見る
入居率を公開しているかどうか調べてみましょう。
入居付けに自信がある会社というのは、定期的に入居率を公開しているものです。
②入居率はどうやって算出しているか
各社によって、少しでも入居率を高く見せるため、入居率の算出方法をいじっていたりします。
例えば、一年のうち最も入居率の高い時期のデータを使ったり、2か月以上空室になって初めて空室とカウントしたりすることもあります。
入居率が高いからといって、安易に数字を信じてはいけません。
③管理戸数は多いか
いくら高い入居率を誇っていても、管理戸数が少なければ、不安が残るところです。
一般的には10,000戸ほど管理している賃貸管理会社がいいでしょう。
家賃滞納リスク
家賃の滞納は、不動産投資家にとっても嫌なリスクです。
本来、そう言った滞納者には物件から出て行ってもらいたいものですが、法律上、すぐには追い出すことができません。
家賃滞納の際に大切なのが、早期対応です。
その対策としては、信頼できる管理会社選ぶことが大切でしょう。専門家に任せるのが一番です。
また、家賃保証会社を利用するというのも手です。
家賃保証会社というのは、滞納の間の家賃を立て替えてくれたり、入居者に対して督促や、最終的には退去までの処理をしてくれます。
投資家としては、信頼できる専門家に任せることで、滞納リスクを回避することができます。
家賃下落リスク
不動産の家賃というのは、築年数が経つとともにだんだんと下落していくものです。
その理由としては、建物や部屋、そして設備が老朽化していくからです。
これを防ぐには、常に建物全体のメンテナンスを怠らないことや、部屋の退去があった際には、しっかりと流行に合わせて適切にリフォームすることが大切です。
投資家の努力次第で、家賃下落リスクは防ぐことができます。
管理会社倒産リスク
物件の管理を管理会社に任せている場合、入居者からの家賃や敷金は管理会社に振り込まれます。
よって、もしも管理会社が倒産した場合、それまでの家賃や敷金が取り戻せなくなります。
最悪のケースを防ぐためにも、しっかりと信頼できる管理会社を選ぶことが大切です。
そのポイントを簡単に上げてみました。
1.管理戸数が多い
物件の管理戸数が多ければ多いほど、大家さんからもらえる手数料収入が多くなるため、経営は安定すると考えられます。
また、管理戸数が多いということは、それだけその会社に管理を任せている大家さんが多いので、安心できるといえるでしょう。
2.賃貸住宅管理業登録制度へ登録しているか
賃貸住宅管理業登録制度というのは、入居者から受け取った家賃や敷金を、会社の運転資金とは別の口座に分けて管理しているかどうかを識別する制度です。
この制度の名簿は一般に公開されているので、参考にするといいでしょう。
3.実績があるか
営業年数も長いかどうかも重要な要素となります。
管理会社を長く続けているということは、それだけ経営も安定していて、管理ノウハウも蓄積していると考えられます。
まとめ
不動産投資というのは、多くのリスクが付きまとうものです。
ですが、こういったリスクというのは、あらかじめ認識しておけば防ぐことができます。
しっかりと一つ一つのリスクを認識し、あらかじめ予防策を打っておくのが真の投資といえるでしょう。