不動産投資を始めるには、ほとんどの投資家が金融機関でローンを借りることになります。
現金で不動産を買えるような人は稀だと思います。
でも、いざローンを借りるとなると、ローンという言葉の響きには「借金」というイメージがあって、正直、嫌なイメージしか湧きませんよね。
そこで、今回はそんな不動産投資ローンのメリット、デメリットなどをまとめてみました。
住宅ローンと比べた不動産投資ローンとは??
そもそも不動産投資ローンとは、投資用の物件を購入する際に利用するローンです。
一方、実際に自分が居住する目的で買う不動産に対するローンは、住宅ローンと言います。
それでは、2つのローンの違いは実際はどんなものなのでしょうか。
審査基準が異なる
不動産投資ローンと住宅ローンの違いは、そもそも2つのローンの審査基準が違う点です。
住宅ローンというのは、個人が自分で購入する物件のローンですので、審査の際には、本人の年収や勤務年数などの返済能力が重視されます。
一方、不動産投資ローンというのは、投資する不動産からの家賃収入をもとにローンの返済を行います。
よって、本人の返済能力だけではなく、不動産投資そのものの事業の採算性や投資先の物件の担保価値が重視されます。
また、金融機関としては、収入が毎月安定しているサラリーマンや公務員というのは、住宅ローンの返済が滞る可能性が少ないと判断します。
よって、サラリーマンや公務員というのは、基本的に住宅ローンを組むことができます。
一方、不動産投資ローンでは、不動産投資を進めていくにあたり、さまざななリスクが発生する可能性が大きいです。
よって、金融機関としては、本人の返済能力が主な審査基準となる住宅ローンと比べて、物件についての情報も考慮に入れる不動産投資ローンの方が、審査基準が厳しいと言えます。
金利が高い
不動産投資ローンというのは、住宅ローンと比べて、かなり金利が高いです。
不動産投資ローンの金利は、一般的に2〜5%ぐらいでしょう。
一方、住宅ローンの金利は、マイナス金利政策の導入もあり下がり気味ですが、1%を切るような場合も出てきています。
金利がこれだけ違うと、不動産投資ローンで融資を組むとマイナスの収支になりますが、住宅ローンを組むとプラスの収支になる物件というのも出てきます。
投資家としては、不動産投資ローンをもう少し下げて欲しいですよね。
不動産投資ローンを組むメリットは??
ここからは、不動産投資ローンを組むメリットについて投稿したいと思います。
購入資金が貯まらなくても投資を始められる
不動産投資ローンを組むメリットは、購入資金があまりなくても、物件を購入できるところでしょう。
例えば、アパートを購入する場合、通常、3000万円以上の値段がします。
3000万円ものお金を貯めようと思ったら、20〜30年以上の期間がかかるでしょう。
「今」投資したいのに、実際に買えるのは30年後というのは、あまりに話が遠すぎますよね。
ですが、例えば頭金を300万円を入れて2700万円のローンを組めたら、あなたは300万円を貯めるだけで3000万円の物件を購入できるようになるんです。
このように、不動産投資ローンを組むことで、お金がたまるのを待つことなく、早いタイミングで物件を購入できるようになるのです。
レバレッジが効く
不動産投資の一番のメリットが、レバレッジが効くということでしょう。
レバレッジというのは、より少ない資金で、より多くの成果を出すことを言います。
例えば、頭金100万円に対して1000万円のローンを借りたとします。
自己資金100万円で投資している場合と、ローンを合わせた1100万円で投資している場合を比べてみると、11倍も資金量に差ができます。
つまり、期待される収益も11倍となるのです。
不動産投資ローンを組むデメリットは??
やはり、不動産投資ローンのデメリットで気になるのが、もしも返済できなくなった場合ですよね。
こちらでは予想されるデメリットについて3つほどまとめてみました。
返済できなくなったら大変
ローンというのは、順調に返済できていればいいのですが、もしも空室が続いたり、思わぬ修繕が発生した場合には、もしかしたら返済できなくなる可能性もありますよね。
もしも返済ができなくなったら、自己破産や任意整理などの手続きが必要になります。
そうなってしまうと、しばらくの間、ローンの審査が通らなかったり、クレジットカードが作れなくなることになります。
おそらく、多くの人が心配しているのが、「もしも返済できなくなった時」だと思います。
しかし、不動産投資というのは、家賃収入や支出というのを事前に予測することができます。
ですので、物件を購入する前にしっかりと収支計算をして、突発的な支出が発生しても耐えられるような返済プランを立てるようにしましょう。
空室が重なると返済が苦しくなる
金融機関へのローン支払いの原資は、物件からの家賃収入を充てることになります。
よって、空室によって収入が減ると、最悪の場合、ローンが返済できなくなる可能性があります。
したがって、物件を購入する前に、空室になりにくい物件を購入しておく必要があります。
逆に空室になりにくい物件を買えれば、そこまで苦労せずにローンの支払いをすることができます。
売却タイミング次第では残債が残る
不動産というのは、長期で保有するつもりでいても、急に物件を売却する必要が出たりします。
その際、タイミングにもよりますが、売却金額よりもローンの残債額が上回ることがあります。
この場合、自分のお金を投入して補えればいいのですが、もしも補えない場合、金融機関の抵当権が外せなくなって、買い手がいても売れないことがあります。
したがって、いつ売却しても高く売れるような資産性の高い物件を買ったり、常に物件に対するメンテナンスを怠らないようにすることが大切でしょう。
まとめ
不動産投資においてローンを組むというのは、手元資金のない人なら全員しないといけないことでしょう。
しかし、ローンというのは借金ですので、しっかりと収支計算をした上で、ローンを借りることが大切です。