最近色々なところでFX取引の話を聞きますよね。
でも、多くの人がご存知の通り、FX取引というのは一歩間違えると借金を抱えてしまうような取引なのです。
そこで今回は、投資初心者の方に向けFXの基本的な内容についてまとめてみました。
FXの仕組み
まずは、FXの基本的な内容から押さえましょう。
FXとは
FXとは「Foreign Exchange」の略で「外国為替証拠金取引」といいます。2つの外国通貨を売買し、その差益を目的とした金融商品です。
また、FXでは金利差による利益も狙うこともできます。この金利差のことをスワップポイントといいます。低金利の通貨から高金利の通貨を保有すると、その保有額に応じて、そのスワップポイントを毎日もらうことができます。
FXでは、最初にFX会社に証拠金と呼ばれるお金を振り込んでおきます。この証拠金を担保とすることで、証拠金の最大25倍までの金額を取引することができます(レバレッジ)。レバレッジがFXが危険と言われる元凶といえます。
外貨預金とFXの違い
外貨預金は預金によって安定的に利息を得ることを目的としていますが、FXは為替レートの変化による売買益で利益を上げることを目的としています。つまり、根本的に投資目的やスタイルが異なっています。
両者の大きな違いとしては、手数料が考えられます。
ドル建て外貨預金の場合には、基本的に大手の銀行では片道で1円の為替手数料がかかります。往復で2円もの手数料がかかりますので、それだけ利回りが圧迫されます。
FXの場合には、取引手数料が無料でスプレッドだけかかるところもあり、外貨預金と比べて圧倒的に手数料が安くなっています。
24時間取引ができる
外国為替取引は世界中で常に行われていますから、24時間取引ができます。また、FXではスマホアプリもあるぐらいですから、どこでも取引が可能です。文字通りいつでもどこでも取引ができるようになっています。
ちなみに、外貨預金の取引をする場合には、銀行が営業している平日の昼間だけということになります。不便ですね。
売りと買いの両方を選べる
FX取引では、たとえ売却する通貨を保有していなくても、いきなり通貨を売却して取引を始めることができます。つまり、為替が円高になろうが円安になろうが、どちらの場合でも儲けることができるのです。
ちなみに、FXの取引では自分なりの売買ルールを決めることが重要です。しかし、このルールを確立するには膨大な時間と経験が必要ですから、初心者はすでに確立されているルールを覚えることから始めた方がいいでしょう。
取引通貨の種類が多い
FX取引では、取引できる通貨の種類が圧倒的に多いです。
ですので、自分の好きな通貨を選んで取引できます。
少ない資金で大きく儲ける
ここからは、FXの特徴であるレバレッジについて見ていきます。
レバレッジを使う
FXでは、レバレッジを使うことで、少額の資金でも取引することができます。ただし、自己資金以上の通貨を取引するわけですから、仮に損失が出たら借金を抱えることになります。レバレッジをうまくコントロールして投資する必要があります。
レバレッジの効果
FXでは、FX会社に預けいれた証拠金の数倍〜数十倍までの取引が可能です。
例えば、「10万円」の証拠金を預けいれてレバレッジを10倍にすれば、「100万円」までの取引が可能になるのです。もしも、10万円で1万円儲けていたとすると、レバレッジによって10万円の利益を得ることができます。逆に1万円の損失が出ると、10倍の10万円の損失が出ることになります。
このように、レバレッジをきかせることで大きな利益を狙うことができます。しかし、予想通りに相場が動かなかった場合には、逆に莫大な損失を抱えることになります。最悪、借金を抱えてしまうこともあります。
レバレッジは、FXをハイリスク・ハイリターンにしている要因ともいえます。
FXのリスク
ここからは、FXが抱えるリスクについて見ていきましょう。
為替リスク
FXで一番怖いのが、この為替リスクです。為替相場というのは、短期間で激しく上下することがあります。レバレッジを25倍に設定していると、わずか1円の値動きで数万円以上の損失につながることもあります。
為替リスクを抑えるには、例えばレバレッジを極力抑えたり、FX会社が提供する、含み損がある一定水準を超えると知らせてくれるマージンコールなどがあります。
流動性リスク
買いたいタイミングで通貨が買えない、売りたいタイミングで売れないというように、取引相手がいないために取引できないことを流動性リスクといいます。
流動性が低いと、それだけ取引件数も少ないわけですから為替レートの変動も激しくなったり、希望したレートで取引できなかったりします。
ドルやユーロなどの主要通貨は問題ないですが、南アフリカランドなどのマイナー通貨は流動性が低い傾向にあります。
金利変動リスク
FXではスワップポイントで利益を得ることができますが、金利が変動すると、スワップポイントが少なくなったりする可能性があります。
また、金利が変動すると為替相場にも影響を及ぼしますから、為替差損に繋がることもあります。
システム障害、倒産リスク
FXでは基本的にインターネットを利用してパソコン上で取引注文するのが一般的ですから、パソコンの不具合や回線トラブル、さらにはFX会社側のシステム障害で取引が正常に行われないリスクもあります。
トラブルの間に、為替が大きく動いてしまい、結果として損失を出してしまうこともあります。こういったトラブルを防ぐためには、あらかじめ一定以上の損失が出た時点で取引を手仕舞うストップロス注文を設定しておくのが手でしょう。
また、FX会社が倒産する可能性もあります。しかし、通常は証拠金は信託保全と言って信託銀行に別に保管されますから、FX会社が倒産しても影響はありません。
まとめ
ここまで、FXの基本的な内容について見てきました。
FXというのは奥が深い投資ですから、しっかりと知識を身につけ始めましょう。