(この記事は、過去に書かれた記事を2018年2月27日に加筆修正したものです。)
株主優待では権利落ち日に注意
最近、株主優待目当てで株式投資を始める人が増えています。株を保有しているだけで優待券や自社製品がもらえるのは、とても嬉しいことです。
さて、株主優待を受け取るためには、権利確定日当日に株を保有している必要があります。逆をいうと、権利確定日の一日だけ株を持っていても、株主優待を受けられるということです。
そのため、権利確定日が近づくと株主優待目当てで株を購入し、権利を得たらすぐに売ってしまう投資家が多いのが実情です。権利落ち日に株価が急落するのは、よく聞く話です。
優待目当てで株を購入する際には、権利落ち日には十分注意しましょう。
クロス取引でタダで優待を受け取れる!
権利落ち日の株価下落のリスクを避け、かつ株主優待をタダで受け取る方法としてクロス取引があります。
クロス取引とは、「株の買い注文」と「信用売りの注文」を同時に出す取引をいいます。売りと買いの注文を同時に出すのでクロス取引と呼ばれます。
「株の買い注文」は、普通の買い注文です。代金を支払って株を購入します。
「信用売り注文」とは、証券会社から株を借りてきて、それを売る注文のことをいいます。株価が下落したタイミングで同数の株を買い戻し、それを証券会社に返し、最終的に投資家の手元に残った資金が利益となります。
株主優待のクロス取引では、権利確定日までに通常の買い注文で株を実際に購入し、次に同じ株価・株数で信用売り注文を出します。そして、権利落ち日になったら、証券会社から借りていた株を、現在保有している株を使って返却します。
【クロス取引の流れ】
仮に株価が上がろうが下がろうが、買い注文と信用売り注文の損失と利益が相殺されますから、損失が出ることはありません。
【株価が値下がりした場合】
(画像の引用:楽天証券 https://www.rakuten-sec.co.jp/web/domestic/special/incentive/bridging.html)
クロス取引では逆日歩に気をつけよう!
クロス取引を使えば、手数料を除けばタダで株主優待を受け取ることができます。
ただ、注意点があります。それは、逆日歩が発生する可能性があることです。
証券会社は、通常であればある程度余裕を持って株を準備しているため、信用売り注文が入っても、自社の保有する株を貸し出すことができます。
ところが、株主優待のタイミングなどで貸し出す株が不足した場合には、別のところからわざわざ株を借りてくることになります。この時に発生する株のレンタル費用が「逆日歩(ぎゃくひぶ)」と呼ばれるもので、この費用は投資家が負担することになります。
この逆日歩は、時には非常に高額となり、優待商品の価値を上回ることもあるほどです。注意が必要です。
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