投資の基礎知識

ジュニアNISAとは − メリット・デメリット・贈与税の扱いのまとめ

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NISA(少額投資非課税制度)には、通常のNISAとジュニアNISA、そして2018年1月から始まる積立NISAを合わせると、実に3種類あります。

通常のNISAは何となく分かっても、ジュニアNISAや積立NISAとなると初耳の人も多いのではないでしょうか?

そんな方のために、この記事では「ジュニアNISA」に焦点を絞って解説していきたいと思います。

この記事を参考に、ジュニアNISAへの理解を深め、自分の子供の将来のため、資産形成を検討してみてくださいね。

まずは通常のNISAについて再確認

ジュニアNISAについて解説する前に、そのおおもとの制度であるNISAについて解説していきます。

NISAとは少額投資非課税制度のことで、年間120万円までの株や投資信託への投資に対する利益が、5年間非課税となる制度です。

本来、投資で得た利益には20.315%の税金がかかりますが、NISAならそれが0円=非課税となるのです。

なお、年間120万円の投資枠はその年だけ有効で、例えば投資枠が20万円余ったとしても、それを翌年に繰り越すことはできません。

口座も、原則1人1口座までしか開設できません。

NISAの基本を押さえたら、次の章からジュニアNISAについて解説していきます。

 

【ジュニアNISAの非課税のイメージ】

参照:金融庁

 

ジュニアNISAの基本的な仕組みとは

子供一人当たり年間80万円までが5年間非課税

ジュニアNISAでは、子供1人あたり年間80万円までの投資が5年間非課税となります。仮に子供が2人いる場合には、倍の160万円までが非課税となります。

ジュニアNISAにおける子供は、ジュニアNISA口座を解説する年の1月1日時点で19歳以下の方を対象としています。

なお、ジュニアNISAは子どもを対象とした制度ですが、子供が株や投資信託を運用するのは難しく、実際には親権者である親が運用することになります。

ジュニアNISAの対象商品

対象の金融商品

ジュニアNISAの対象となるのは、以下の商品です。

・上場株式(上場新株予約権を含む)
・株式投資信託
・国内・海外ETF(上場投資信託)
・上場新株予約権付社債
・日銀出資証券
・ETN(上場優先出資証券)
・国内・海外REIT(不動産投資信託)
・公募株式投資信託の受益権
・外国上場株式等

以上の商品の売買益や配当金、分配金が全て非課税となります。

なお、国債や社債、公社債投資信託は、ジュニアNISAの対象とはなりません。

参照:金融庁

18歳まで出金制限がある

ジュニアNISAのデメリット 払出し制限ありジュニアNISAは、子供の中長期的な資産形成を目的とした制度であるため、口座名義人が18歳になるまで途中で出金することはできません。

仮に途中で出金した場合には、過去に非課税となった利益までさかのぼって税金が課せられます。

なお、災害などの特別な理由があるケースでは、ジュニアNISA口座から非課税で出金することができます。申請にあたっては、住んでいる地域の税務署に確認をもらい、書面を交付してもらう必要があります。

参照:金融庁

2023年以降も非課税で保有可能

ジュニアNISAは、2016年〜2023年まで実施されますが、対象期間である2023年を過ぎても非課税で投資は可能です。

2023年までに20歳になるかどうかで扱いが異なりますので、以下で順番に解説していきます。

2023年までに20歳になる場合

ジュニアNISAが終了する2023年までに子供が20歳になる場合、20歳になった年の1月1日に自動的にNISA口座が開設されます。

そして、ジュニアNISA口座内の株や投資信託をNISA口座に移すことで、非課税を継続することができます。

【2023年以降のイメージ図】

ジュニアNISA制度期間内に20歳になる場合

参照:金融庁

②2023年までに20歳にならない場合

ジュニアNISAが終了する2023年までに子供が20歳にならない場合、ジュニアNISA口座内の投資金額を、20歳になるまで非課税のまま継続管理勘定内(※)にまとめて保有しておくことができます。

(※)継続管理勘定とは、ロールオーバー専用の非課税枠のことをいいます。ロールオーバーは、5年間の非課税期間が終了した後、次の年の非課税枠に、保有している株や投資信託を移行することをいいます。

継続管理勘定に資金を移せば、20歳になる年の前年の12月31日まで非課税枠を利用することができます。なお、継続管理勘定内の資金を使って、新しく買い付けを行うことはできません。

【2023年以降のイメージ図】

20歳になる前にジュニアNISA制度が終了してしまう場合

参照:金融庁

「ジュニアNISA口座」と「課税ジュニアNISA口座」

ジュニアNISAを開始すると、「ジュニアNISA口座(未成年者口座)」と「課税ジュニアNISA口座(払出し制限付き課税口座)」の2つの口座が開設されます。

ジュニアNISA口座の方が普通の非課税口座で、この口座内で株や投資信託に投資すると、株や投資信託の売買益や配当金、分配金が非課税となります。

課税ジュニアNISA口座は、ジュニアNISA口座内で売却した商品の代金や、配当金・分配金のうち再投資に回さないものを管理する口座です。

課税ジュニアNISA口座内で発生した利益については、税金が課税されます。

5年間の非課税期間が終了したのち、ジュニアNISA口座内の株や投資信託は課税ジュニアNISA口座に移されることになっています。

口座開設期間終了後も20歳までは非課税で運用可能

参照:三菱UFJモルガン・スタンレー証券

 

ジュニアNISAと通常のNISAの違いは?

ジュニアNISAと通常のNISA、この2つがどうもややこしく感じる人も多いことでしょう。

ジュニアNISAと通常のNISAの一番の違いは、ジュニアNISAの対象者は未成年者で、通常のNISAの対象は20歳以上の大人である点です。

また、ジュニアNISAには18歳になるまで出金制限がありますが、通常のNISAにはそれがありません。

以上の表を見てもらえれば分かると思いますが、ジュニアNISAには通常のNISAと比べて色々と制限があることが分かります。

ジュニアNISAを始める際には、こういった制限があることをよく認識するようにしましょう。

参照:SMBC日興証券

 

子供のために賢く投資!ジュニアNISAのメリットは?

子供の学資金を積み立てられる

ジュニアNISAのメリットとして一番に挙げられるのが、子供が将来高校や大学に進学した際の学資金を、早い段階から積み立てられることです。

特に教育費として一番かかるのが、子供の大学進学費用です。公立の大学でも607万円、私立の大学だと791万円もの教育費が平均してかかります。

この教育費用を積立型の学資保険でまかなおうとしても、全然資金が足りないことが分かります。また、預貯金で教育資金を運用しようと思っても、インフレ率の方が預金金利よりも高いため、預貯金に預けているだけでは逆に資産が目減りしてしまいます。

そのため、学資保険や預貯金よりもリターンの大きい株や投資信託などで教育資金を準備することが大切です。

その際、ジュニアNISAを活用すれば、非課税のまま効率的に教育資金の準備ができます。その際、両親だけでなく祖父母からも贈与税のかからない範囲でお金を出してもらえれば、親世代から子供へ確実に資金を移すことができます。

参照:SBI証券

投資の感覚を身につけられる

子供がまだまだ小さいうちは、ジュニアNISAの管理は両親が行う必要があるでしょう。しかし、子供が中学生になった頃から、徐々に口座の管理を子供に任せることをお勧めします。

増税や年金問題などが山積みの中、これからの時代を生き抜いていくためには、お金の正しい知識を身につけることが大切です。

子供がまだ小さいうちから、ジュニアNISAを使って投資について少しずつ教えていけば、子供の経済感覚が身につくのをサポートできます。

子供の「生きる力」を育てるためにも、積極的に経済教育を行いたいところです。

IPOの時に投資口座を増やせる

IPO株といえば、買えばほぼ確実に儲かることで有名です。ところが、IPO株は人気がとても高く、抽選に申し込んでもなかなか購入できないことが多くあります。

そんな時におすすな方法が、複数の口座からIPO株の申し込みを行うことです。これにより、IPOの抽選回数を増やすことができますので、当選確率を上げることができます。

自分の名義の口座だけでなく、ジュニアNISA口座も活用してIPOに申し込めば、IPO株に当選する確率を上げられます。

 

忘れちゃいけない!ジュニアNISAのデメリット

株式数比例配分方式を選択しないと課税対象に

株式数比例配分方式とは、配当金や分配金を証券会社の取引口座に入金してもらう方法です。同じ銘柄を複数の証券会社で保有しているケースでは、各証券会社の保有残高に応じて配当金や分配金が入金されます。

ジュニアNISAでは、この株式数比例配分方式を選択しておかないと、配当金や分配金が非課税にならないので注意しましょう。

なお、株式数比例配分方式を選択してしまうと、複数の証券会社で株などを保有している場合には、全ての株に株式数比例配分方式が適用されます。

参照:SBI証券

18歳までは出金制限がある

子供が18歳になるまでは出金制限があることも、ジュニアNISAの大きなデメリットです。不意にお金が必要になっても、お金を引き出すことができません。

途中でジュニアNISA口座から出金するとなると、過去の非課税だった利益までさかのぼって税金が課せられてしまいます。

途中で出金しなくて済むよう、余剰資金の範囲でジュニアNISAを行いたいところです。

口座を途中で変更できない

ジュニアNISAの場合、一旦口座を開設すると、別の金融機関に口座を変更することは基本的にできません。通常のNISAなら変更も可能ですが、ジュニアNISAは今のところ対応していませんので、注意しましょう。

どうしても変更したい場合には、既存のジュニアNISA口座を一旦廃止し、その上で新しく口座を開設することが必要ですが、手間がかかるのでオススメできません。

このように、ジュニアNISAでは最初の金融機関選びが何よりも重要です。

・手数料体系
・取扱商品の豊富さ
・取引のしやすさ

こういったポイントをしっかりと比較検討し、ベストな証券会社を選びましょう。

ジュニアNISAのデメリット 金融機関の変更はできません

参照:金融庁

損益通算ができない

ジュニアNISA口座内で損失が発生しても、他の特定口座や一般口座内の利益と損益通算(※1)することはできません。また、同様の考え方で、損失の繰越控除(※2)も行うことができません。

利益が出ている時にはいいのですが、損失ができている時には何の救済措置もありませんので、ジュニアNISAを利用する際には注意が必要です。

(※1)損益通算とは、「利益が出ている口座」と「損失が出ている口座」の利益と損失を相殺し、節税することをいいます。
例えば、A口座で+5万円、B口座で−3万円の損益が出ている場合、差し引きで2万円(=5万円−3万円)しか税金を支払わなくていいことになります。

(※2)損失の繰越控除とは、ある年の発生した損失が、その年の利益から相殺しきれない部分について、最大3年間にわたって損失を繰越して、次の年以降の利益と相殺することをいいます。

 

ジュニアNISAの始め方とは

ジュニアNISAを始める際に必要な書類

ジュニアNISAを始めるにあたって、まずは以下の必要書類を準備する必要があります。

・未成年者口座開設届出書
・未成年者のマイナンバー通知届出書
・親権者の本人確認書類(運転免許証やパスポートなど)
・親権者と未成年者の続柄が確認できる書類(住民票や戸籍謄本の写し)

その上で、以下の流れに沿って申し込み手続きを行います。

ジュニアNISA口座開設の流れ

参照:金融庁

申請から開設まで3〜4週間ほどかかる

ジュニアNISA口座を開設するにあたって、税務署で口座開設が重複していないかの審査を、1〜2週間ほどの期間をかけて行います。

そのため、ジュニアNISAの申し込みをしてから開設まで3〜4週間ほどかかると考えておきましょう。

また、インターネットや郵送でもジュニアNISAの申し込みは可能ですが、記入漏れや不備があるとはじかれてしまいますので、不備がないように気をつけましょう。

 

各証券会社のジュニアNISAキャンペーン状況

ここからは、各証券会社で実施しているジュニアNISA口座開設キャンペーンについてご紹介します。

ここに挙げた以外にも様々な金融機関でキャンペーンを実施していますので、興味がある方は是非自身でも調べてみてくださいね。

SBI証券

SBI証券では、ジュニアNISAの口座開設をすると、年間の取引手数料が無料となるキャンペーンを実施しています。

2017年分のジュニアNISA手数料無料!(国内株(売・買)および海外ETF(買))

参照;SBI証券

マネックス証券

マネックス証券では、ジュニアNISAの口座開設をすると、国内株式の取引手数料が無料となるキャンペーンを実施しています。

NISA口座 国内株式(売・買)の手数料 外国株式(買付時)の国内取引手数料 実質0円/ジュニアNISA口座 国内株式(売・買)の手数料 実質0円

参照:マネックス証券

楽天証券

楽天証券でジュニアNISAの口座開設をすると、国内株式の取引手数料が実質無料となるキャンペーンを行なっています。

参照:楽天証券

 

ジュニアNISAのまとめ

今回は、ジュニアNISAについて詳しく解説してきました。

ジュニアNISAは、うまく使いこなせば子供の将来の資金を確実に積み立てられるメリットがあります。ただ、出金制限があったり、損失に対する救済措置がないばかりに、使い勝手が悪い側面もあります。

メリット・デメリットをしっかりと認識の上で、ジュニアNISAにチャレンジしてみてくださいね。

 

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