株式投資をする上では、長期で株式を保有する投資家や、短期的に株式の売買を繰り返すデイトレーダーがいます。果たして、どちらの投資がより優れているのでしょうか??
今回は投資の中でも長期投資に焦点を当てて、解説していきたいと思います。
この記事の目次
長期投資の基本
まずは長期投資の基本から押さえましょう!
長期投資とは
長期投資というのは、1日や1年などの短いスパンで売買を繰り返すのではなく、5年、10年以上などの長期的スパンで投資をすることをいいます。
長期投資では、発生した利益がその投資に再投資され続けるため、複利の効果が期待できます。つまり、長期で保有するほど利益が大きくなっていくことが期待されます。
長期投資に向いている人
こちらでは、長期投資に向いている人を考えてみます。
定期的に株価のチェックなどをできる人
長期投資をしているからといって、その銘柄を購入してからほったらかしにするのはよくありません。定期的にその銘柄をチェックして、その企業の動向や株価を確認する必要があります。ただし、あまり頻繁に確認すると株価の上下に一喜一憂することになりますから、自分なりのスタイルを作るようにしましょう。
時間的に制約がある人
デイトレードなどをする短期投資の場合、取引の間隔が短いため、チャードを常にチェックする必要があります。しかし、専業でデイトレードをしている人ならまだしも、サラリーマンが副業でやるのはかなり困難でしょう。
長期投資の場合、時間的に余裕がない人でも、投資をすることができます。
チャートより業績などに興味がある
デイトレードなどの投資で大切なのが、瞬時にチャートの傾向や市場心理を見抜き、分析する力です。このようにチャートなどの注目する分析法をテクニカル分析といいます。
一方、長期投資の場合、ひとつひとつの企業の将来性や業績、その企業の本質的な価値などを多角的に分析する必要があります。このような分析方法をファンダメンタル分析といいます。
単に数字を追いかけることよりも、じっくりと投資先を選定したい人には、長期投資が向いていると言えるでしょう。
長期投資のメリット
こちらでは、長期投資のメリットを解説していきます。
短期的な上下に振り回されにくい
株価というのは、短期的に見ると突発的な事件や景気の影響などの様々な外的要因で上下を繰り返すものです。ですので、デイトレードをしている投資家は、この短期的な値動きに収益が左右されることになります。
しかし、長期的に見ていくと、株価の変動はある一定の平均収益率に落ち着く傾向があります。そのため、長期投資をすることで、短期的な株価の上下に振り回せれることなく、平均収益率に基づいた収益が期待できます。
頻繁にチェックしなくてもよい
長期投資では、頻繁に株価やその他の指標をチェックする必要がありません。これがデイトレードなどになると、一日何十回と取引を繰り返すことになるため、一日に何時間もチャートを見る必要が出てきます。サラリーマンや家事に追われている主婦などは、長期投資だと比較的時間に拘束されないため、投資が始めやすいといえます。
コストが安く済む
株式投資や投資信託をする際には、取引するごとに手数料が発生します。ですが、長期投資の場合は取引回数がかなり少ないので、手数料などのコストが安くなります。一方のデイトレードの場合、一日に何十回も取引を行うため、手数料がかなり高くつきます。
ちなみに、取引手数料ですが、証券会社によって手数料体系が異なります。一定金額を超える取引に手数料がかかる場合や、一定数の取引までは無料となる証券会社など様々な種類があります。
長期投資のデメリット
長期投資にもデメリットがあります。
資金をすぐに活用できない
長期投資のデメリットに、投資資金を長期間換金できないデメリットがあります。もしも特定の銘柄に投資中、他にも投資したい銘柄が出た場合、今ある銘柄を売るか、さらに資金を用意するしか方法がありません。
損が出ても放置しやすい
長期投資の場合、株価が値下がりしてもその株式が値上がりするまで持ち続ける傾向があります。損失が出た銘柄を決済せずに持ち続けることを「塩漬け」といいますが、長期投資ではこの塩漬けが起きやすいデメリットがあります。
長期投資に向いている銘柄
こちらでは、長期投資に向いていると思われる銘柄をピックアップしてみました、ぜひ、参考にしてみてください。
成長株である
投資の基本原則は、安い時に買って高い時に売ることです。どんなに魅力的な企業でも、すでに株価が高騰していたら、決して購入すべきではありません。
長期投資に向いているのは、今は株価がまだ低いですが、これから会社が大きくなり株価が上昇すると見込まれる成長株です。ただし、この成長株の見極めは難しいですから、しっかりとその銘柄を分析する必要があります。
また、成長株ではなくても、何らかの理由で一時的に株価が下がっている銘柄も「買い」といえます。ただし、この場合は株価が下落している理由を慎重に見極める必要があります。購入してから会社が倒産してしまっては、元も子もありません。
配当金がある
長期投資の銘柄を選定する上で外せないのが、配当金があるかどうかです。配当金があるということは、それだけ企業が利益を上げていることでもありますし、株主のことを大事にしている証拠でもあります。配当金は長期で投資しているとかなりの影響力がありますから、証券会社で各銘柄の配当金の情報を確認するようにしましょう。
安定している
会社の業績が安定していると、株価が急激に上下する可能性が低いですので、長期投資に向いているといえます。
まとめ
本来の株式投資というのは、投資先の会社を一緒に盛り上げていくことが目的です。そういう意味では、長期投資というのは投資本来の意味に基づいたものといえます。
あなたも最適な銘柄を見つけて、投資先の会社の経営者になった気持ちで投資してみてください。